「+388から始まる見慣れない番号から着信があったけれど、どこの国?」「折り返しても大丈夫?」という相談が増えています。
「+388」は2026年現在、一般の国や地域には割り当てられていない番号帯であり、近年は「+388」を含む見慣れない国際電話番号を悪用した詐欺電話が報告されています。本記事では、+388の特徴、巧妙化する自動音声やニセ警察の手口、被害を防ぐ安全な対処法を分かりやすく解説します。
1.「+388」とは?謎の国際電話番号の正体
日本のスマートフォンや固定電話に「+388」で始まる番号から着信があった場合、それは国際電話の回線を経由してかかってきた電話であることを意味します。
国際電気通信連合(ITU)の基準において、「+388」は過去にヨーロッパ全体の共通サービス向けに確保されていた「共用国番号(ETNS)」です。これは複数のヨーロッパ諸国で共通利用を目指した番号体系ですが、2026年時点では実質的に運用されておらず、一般の国や地域には割り当てられていない番号帯となっています。
そのため、海外在住の知人や正規の国際ビジネス関係者からこの番号で電話がかかってくることは原則として考えにくく、発信元を偽装した詐欺電話への悪用が多く報告されているため注意が必要です。
現在、警察庁や総務省、NTTなどの通信事業者は、こうした見慣れない国際電話番号を表示させてかける特殊詐欺について強く注意を呼びかけています。
2.急増する「+388」悪用詐欺の巧妙な手口
国際電話を悪用した電話では、主に自動音声ガイダンスを使った手口や、警察官を装う手口が確認されています。
① 自動音声ガイダンス(NTT、税関、総務省など)による脅し
機械的なアナウンス(日本語や外国語)を流し、受取人の焦りを誘う手口です。消費者庁なども注意喚起を行っています。
- 「こんにちは。総務省よりお客様の電話サービスが停止されることが通知されました。
メニューをご確認いただき、1番を押してください。」- 「こちらは名古屋税関です。ご確認したい事項がございます。1番を押してください。職員にお繋ぎします。」
- 「こちらはNTTドコモです。現在お電話に未払い料金が発生しており、法的措置に進む段階となります。詳細については1を押してください」
- 「オペレーターに繋ぐ場合は0を押してください」
指示通りにボタンを押すと、詐欺グループの「掛け子」へと通話が繋がってしまいます。
② 警察官や官公庁職員を装う「ニセ警察詐欺」
自動音声から繋がった先、あるいは直接の通話で、実在する警察署の職員などを名乗る人物が話し始めるパターンです。
- 「〇〇県警の捜査官です。あなたの名義の口座が資金洗浄の犯罪に使われています」
- 「身の潔白を証明するために、今から言う口座へお金を移してください」
- 「確認のため、個人情報(生年月日や暗証番号など)を教えてください」
このように言葉巧みに脅迫し、最終的にインターネットバンキングでの送金や電子マネーの購入、さらにはLINEやWhatsAppなどのSNSに誘導してビデオ通話へ繋ぐよう指示してくる事例も報告されています。
3.被害を防ぐ!今すぐ導入すべき2つのデジタル防犯対策
国際電話詐欺が巧妙化する中、警察庁や民間企業、通信事業者が連携した様々な特殊詐欺対策が提供されています。これらを活用することで、不審な電話を未然に遮断しやすくなります。
① スマホ対応:警察庁の「特殊詐欺対策推奨制度」対象アプリ
スマートフォンでの対策には、警察庁の特殊詐欺対策推奨制度の対象となっている防犯アプリの導入が非常に有効です。事業者や警察が把握した最新の「犯行利用番号リスト」などが活用され、警告やブロックを行います。
- 「詐欺対策 by NTTタウンページ」 特殊詐欺に利用された可能性の高い番号からの着信を自動で警告・遮断します。また、約500万件のデータベースから、登録されている本物の企業名(銀行や役所など)であれば画面に名前を表示してくれます。
- 「詐欺バスター Lite」(トレンドマイクロ) 不審な国際電話の自動ブロックに加え、SMS(ショートメッセージ)によるフィッシング詐欺サイトへの誘導を検知・警告する機能などが搭載された、特殊詐欺対策に定評のある防犯アプリです。
② 固定電話・ひかり電話対応:「国際電話ブロック設定」
特に狙われやすい高齢者世帯の固定電話には、国際電話の発着信を無料で一括休止できるサービスが推奨されています。
- 窓口: 国際電話不取扱受付センター
- 電話番号(フリーダイヤル):
0120-210-364(平日9:00~17:00) - 費用: 手数料・月額ともに無料
※設定すると海外からの電話を一切受けられなくなるため、海外に友人知人がいる場合はよく相談の上でお申し込みください。
4.まとめ|怪しい国際電話の基本は「無視」と「遮断」
- 不審な国際電話に出ただけで通話料が発生することは基本的にはないため、焦る必要はありません。
- 最も危険なのは「折り返し電話」と「自動音声へのボタン操作」です。これらは絶対に応じないでください。
- スマホには推奨制度対象の防犯アプリ、固定電話には国際電話の不取扱設定を行い、物理的に繋がらない環境を作りましょう。
万が一のトラブルや不安な時の相談窓口:
- 警察相談専用ダイヤル:
#9110(全国共通) - 消費者ホットライン:
188(局番なし)
5.よくある質問(FAQ)
- Q「+388」からの電話にうっかり「出てしまった場合」はどうすればいい?
- A
すぐに電話を切れば実害が発生する可能性は低いと言えます。ただし、相手に「この番号は現在使われている(繋がる番号だ)」と認知され、今後別の迷惑電話が増える原因になることがあります。今後は「+」から始まる心当たりのない番号には応答しない、または着信拒否アプリ等で対策しましょう。
- Q自動音声電話で「1」などのボタンを押してしまった場合は?
- A
ボタンを押すと、詐欺グループのオペレーター(掛け子)へ通話が転送されます。もし相手に繋がってしまっても、その場で何も話さずにすぐに電話を切ってください。ボタンを1回押しただけで通話料以外の不当な料金が即座に決済されるような仕組みはありませんので、落ち着いて完全に無視してください。
- Q相手に促されるまま「個人情報を話してしまった場合」の対処法は?
- A
口座番号や暗証番号、クレジットカード情報を伝えてしまった場合は、今すぐ銀行やカード会社へ連絡し、機能の利用停止手続きを行ってください。また、住所や氏名を話してしまった場合は、今後さらに巧妙な詐欺や荷物の送りつけ等に悪用される恐れがあるため、最寄りの警察署(または #9110)へ事実に沿って相談し、指示を仰いでください。
- Q留守電に「法的措置をとる」とだけ残っていましたが、危険ですか?
- A
留守電を聞くだけであれば実害はありません。これは「未納料金がある」「裁判になる」などと脅して被害者に折り返し電話をかけさせるための典型的な手口です。本物の税務署や警察が、国際電話番号や自動音声でそのような重要な通達をすることはありません。メッセージは折り返さずに削除してください。
- Q「大事な用件かもしれない」と思った時、折り返し電話をした方が良いですか?
- A
絶対に折り返し電話をしてはいけません。 契約内容や発信先の国・地域によっては、高額な国際通話料の請求原因になるほか、詐欺グループに「騙しやすい相手」としてマークされるリスクがあります。どうしても確認したい場合は、着信の番号にかけるのではなく、その企業や官公庁の「公式サイトに載っている日本の正規の窓口番号」を自分で調べ、そちらへかけ直してください。
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参照・出典
- 警察庁|みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ
- 警察庁|特殊詐欺対策推奨アプリについて
- 国民生活センター|海外からの不審な電話にご注意(見守り情報)
- 国際電話不取扱受付センター
- 消費者庁|大手通信関連会社の名称をかたり、自動音声や国際電話番号等を用いて架空の利用料金請求を行う事業者に関する注意喚起
免責事項
本記事に掲載されている情報は、2026年時点の一般的な詐欺手口および対策を取りまとめたものです。詐欺の手口は日々巧妙化・変化しており、本記事の内容がすべてのケースにおける防犯や安全を保証するものではありません。万が一、実際の金銭トラブル、個人情報の漏えい、精神的動揺が生じた場合は、速やかに警察(#9110)や国民生活センター、各通信事業者等の公的・専門窓口へ直接ご相談ください。本記事の利用によって生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いかねます。
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