スマートフォンに突然、見慣れない「+852」から始まる電話番号が表示され、「+852はどこの国?」「香港から電話がかかってくる理由は?」「この電話は詐欺ではない?」と不安になって検索している方もいるのではないでしょうか。
「+852」は香港の国際電話番号(国番号)です。
香港に家族や友人、仕事上の取引先などがある場合は、正規の国際電話である可能性もあります。一方、日本国内では、国際電話番号を利用した架空料金請求や自動音声、警察などをかたる不審電話について公的機関から注意喚起が行われています。
そのため、香港に心当たりがない状態で「+852」から突然電話がかかってきた場合は、慌てて応答したり、折り返したりしないことが大切です。
この記事では、「+852」「852」から始まる電話番号の意味や、香港から日本へ電話がかかってくる理由、心当たりのない着信への安全な対処法を分かりやすく解説します。
「+852」「852」から始まる電話番号はどこ?
「+852」は香港の国番号
「+852」は、香港(Hong Kong)に割り当てられている国際電話番号です。
国際電話では、電話番号の前に「+」と国番号を付けて発信・表示することがあります。
例えば、
+81→ 日本+61→ オーストラリア+64→ ニュージーランド+63→ フィリピン+94→ スリランカ+975→ ブータン+974→ カタール+852→ 香港
という関係です。
したがって、スマートフォンに
+852XXXXXXXX
のような番号が表示された場合、番号体系上は香港の電話番号として発信された国際電話と考えられます。
「852」だけで表示される場合は?
電話番号検索などで「852から始まる番号」と表示されることがあります。
この場合、「852」という数字だけを見て国内の電話番号だと判断するのではなく、先頭に「+」が付いているか、着信画面でどのように表示されているかを確認することが重要です。
例えば、
+852XXXXXXXX→ 香港の国際電話番号852XXXXXXXX→ 「+」が省略されて表示されている可能性がある852だけ → 電話番号全体が分からないため、これだけでは発信元を判断できない
というように考えると分かりやすいでしょう。
「+852」から日本に電話がかかってくるのはなぜ?
「香港に知り合いはいないのに、なぜ+852から電話がかかってくるの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
「+852」の着信には、さまざまな可能性があります。
香港にいる知人や企業からの正規の電話
当然ながら、すべての「+852」が不審電話というわけではありません。
例えば、
- 香港に住んでいる家族・友人
- 香港旅行中の知人
- 香港の企業や取引先
- 海外サービスの利用に関する連絡
- 海外からの正規の問い合わせ
など、正当な理由で香港から電話がかかってくることがあります。
したがって、「+852=詐欺」と一律に判断することはできません。
無差別・機械的に発信されている可能性
一方、心当たりが全くない場合は注意が必要です。
国民生活センターは、近年「+」から始まる知らない国際電話について、無視やブロックを推奨しています。実際に、自動音声で電話回線の利用停止を告げられ、ボタン操作後に氏名や生年月日を聞かれたという相談事例も紹介されています。
そのため、「+852」という国番号だけで相手を信用するのではなく、電話の内容や、自分に香港との接点や関係があるかどうかを基準に判断しましょう。
「+852」からの電話が詐欺とは限らないが、心当たりがなければ要注意
ここは非常に重要なポイントです。
「+852から電話が来た=詐欺」ということではありません。
しかし、
「香港に心当たりがない」+「突然の着信」+「自動音声」+「料金・個人情報・警察などの話」
という条件が重なった場合は、かなり慎重に対応する必要があります。
消費者庁は、国際電話番号や自動音声を利用して未納料金があるように告げ、電話操作や折り返しを誘導したうえで、電子マネーなどによる支払いを要求する架空請求について注意喚起しています。
「+852」などの国際電話を利用した主な詐欺手口
自動音声で「未払い料金」を知らせる
典型的なパターンの一つが、自動音声を利用した架空料金請求です。
例えば、
「こちらはNTTです」
「未払い料金があります」
「このままでは電話が利用できなくなります」
「詳細を確認する場合は1を押してください」
などと案内し、ボタン操作を促します。
消費者庁も、国際電話番号や自動音声を利用した架空料金請求について注意喚起しています。
日本郵便・配送会社・税関などをかたる
「荷物に問題がある」「海外からの荷物を確認する必要がある」などと伝え、不安をあおるケースにも注意が必要です。
「荷物」「税関」「配達」「関税」など、自分にとって身近な話題を使うことで、電話の内容を本物だと思わせようとする場合があります。
心当たりのある荷物があったとしても、着信番号からそのまま確認するのではなく、公式サイトなどから正規の問い合わせ先を自分で調べるようにしましょう。
警察・官公庁をかたる「ニセ警察詐欺」
最近特に注意したいのが、電話会社などを名乗った後、警察をかたる人物につなぐ手口です。
例えば、
- 「料金が未払いになっている」
- 「犯罪に利用された可能性がある」
- 「警察につなぎます」
- 警察官を名乗る人物が登場
- 「あなたに逮捕状が出ている」などと脅す
- 「確認のため」「示談のため」などとして金銭を要求する
といった流れです。
消費者庁は2026年6月にも、大手電気通信事業者や警察をかたり、「逮捕状が出ている」などと告げたうえで架空の事務処理費用等を要求する手口について注意喚起しています。
電話で突然、犯罪への関与を指摘され、送金や支払いを求められた場合は、詐欺を強く疑ってください。本物の警察は、電話で容疑者に対して逮捕状が出ているとは教えてはくれません。逃げられてしまうからです。
「+852」からの電話に出てしまったらどうする?
不審な電話に間違えて出てしまっても、まずは落ち着いてください。
重要なのは、その後の対応です。
電話に出ただけの場合
電話に出てしまっただけなら、相手の話を聞き続ける必要はありません。
「香港からの電話に出てしまった」と慌てるのではなく、不審だと感じた時点で通話を終了してください。
その後、同じ番号を着信拒否しておくとよいでしょう。
自動音声を聞いただけの場合
自動音声を聞いただけであれば、慌てて相手に連絡する必要はありません。
特に、
- 「1を押してください」
- 「0を押してください」
- 「オペレーターにつなぎます」
- 「至急確認してください」
などと急かされた場合は、ボタンを押さずに電話を切るのが安全です。
ボタンを押してしまった場合
間違えて「1」などを押してしまった場合でも、まず落ち着きましょう。
その後、オペレーターにつながったとしても、
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 電話番号
- 銀行口座
- 暗証番号
- クレジットカード情報
などを伝えず、すぐに通話を終了してください。
国民生活センターでも、自動音声の指示に従ってボタンを押した後、氏名や生年月日を聞かれたという相談事例が紹介されています。
個人情報を伝えてしまった場合
すでに個人情報を伝えてしまった場合は、今後、あなたの個人情報を利用した別の詐欺電話やSMSなどが届く可能性も考えておきましょう。
特に、
- 銀行口座情報
- キャッシュカード情報
- 暗証番号
- クレジットカード情報
- インターネットバンキングの認証情報
などを伝えてしまった場合は、できるだけ早く金融機関やカード会社に連絡してください。
不安がある場合は、消費者ホットライン「188」や警察相談専用電話「#9110」への相談も検討しましょう。
お金を支払ってしまった場合
すでに振り込みや電子マネーなどで支払ってしまった場合は、時間を置かずに対応してください。
金融機関への送金であれば金融機関へ、クレジットカードであればカード会社へ、電子マネーであれば発行会社へ連絡し、被害状況を伝えましょう。
あわせて警察にも相談してください。
「+852」に折り返し電話しても大丈夫?
心当たりのない「+852」への折り返しはおすすめしません。
国民生活センターも、知らない国際電話について「電話をかけ直さず、無視する」ことを案内しています。
特に、
「重要な用件なので、すぐ折り返してください」
などと急かされても、着信履歴の番号へそのまま電話しないでください。
本当に香港の知人や企業からの連絡だと思われる場合でも、自分が知っている正規の連絡先や公式サイトに掲載された電話番号から確認するほうが安全です。
「+852」の着信をブロックする方法
スマートフォンの着信拒否を利用する
心当たりのない番号から何度も着信がある場合は、スマートフォンの着信拒否機能を利用できます。
また、携帯電話会社が提供している迷惑電話対策サービスの利用も選択肢になります。
国民生活センターも、携帯電話では端末の設定や携帯電話会社が提供するサービスの利用を検討するよう案内しています。
固定電話なら国際電話の利用休止も検討
海外との電話をほとんど利用しない場合、固定電話については国際電話不取扱受付センターを利用して、国際電話の着信を休止する方法があります。
国際電話不取扱受付センターによると、対象は東京03・大阪06などから始まる10桁の固定電話で、070・080・090の携帯電話や050のIP電話は対象外です。
「+852」からの電話について相談したい場合
消費者ホットライン「188」
架空料金請求などの消費者トラブルについて相談したい場合は、消費者ホットライン「188(いやや!)」を利用できます。
国民生活センターも、不審な国際電話について不安がある場合は消費生活センターへの相談を案内しています。
警察相談専用電話「#9110」
犯罪の可能性がある、個人情報を伝えてしまった、金銭を要求されたなど、警察への相談が必要だと感じた場合は、警察相談専用電話「#9110」も利用できます。
緊急に警察官の対応が必要な場合は、110番通報を検討してください。
でんわんセンター
電話を使った特殊詐欺や迷惑電話について相談・確認したい場合は、でんわんセンター(迷惑電話対策相談センター)の利用も選択肢になります。
相談先を一つに絞らず、電話会社の迷惑電話相談窓口や警察、消費生活センターなど、状況に応じた窓口を利用することが大切です。
FAQ
- Q「+852」はどこの国ですか?
- A
「+852」は香港の国番号です。
「+852」から始まる番号が表示された場合、番号体系上は香港の国際電話番号です。
- Q「+852」からの電話は全部詐欺ですか?
- A
いいえ。
「+852」は香港の正式な国番号なので、香港にいる家族や友人、企業、取引先などからの正規の電話である可能性もあります。
ただし、香港に全く心当たりがなく、料金請求や個人情報の要求、自動音声、警察を名乗る連絡などがあった場合は注意が必要です。
- Q「852」から始まる電話番号も香港ですか?
- A
電話番号の先頭に「+」が付いた「+852」は香港の国番号です。
一方、「852」という数字だけでは、表示形式や番号全体が分からないため、それだけで国際電話と断定することはできません。
- Q+852からの電話に出るだけで料金がかかりますか?
- A
通常、日本国内で携帯電話などにかかってきた国際電話に着信しただけで、発信者側の国際通話料金がそのまま受信者に請求されるわけではありません。
ただし、知らない国際電話に折り返すと、発信側として国際通話料金が発生する可能性があります。
- Q+852から着信があったら折り返したほうがいいですか?
- A
心当たりがない場合は、折り返さないことをおすすめします。
本当に必要な連絡か確認したい場合は、着信履歴の番号ではなく、相手企業などの公式サイトに掲載された連絡先から確認してください。
まとめ
「+852」「852」から始まる電話番号について、重要なポイントを整理します。
- 「+852」は香港の国際電話番号(国番号)
- 「+852」からの電話がすべて詐欺というわけではない
- 香港に心当たりがない場合は、不審な国際電話の可能性を考える
- 自動音声で「1を押してください」などと案内されてもボタンを押さない
- 警察・通信会社・公的機関などを名乗っても、電話で金銭を要求されたら要注意
- 心当たりのない国際電話には「出ない・押さない・折り返さない」を基本にする
- 個人情報や金融情報を伝えてしまった場合は、関係する金融機関・カード会社などへ早めに連絡する
- 不安な場合は188・#9110などの公的窓口へ相談する
国民生活センターも、知らない国際電話について「無視」「ブロック」を基本とした対策を呼びかけています。
「+852」という数字だけで危険と決めつける必要はありませんが、心当たりのない海外からの電話には慎重に対応することが、被害を防ぐための基本です。
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- 「+63」「63」から始まる電話番号はどこ?フィリピン発の国際電話と対処法
- 「+64」「64」から始まる電話番号はどこ?ニュージーランド発の国際電話と対処法
- 「+61」「61」から始まる電話番号はどこ?オーストラリア発の国際電話と対処法
参照・出典
- 国民生活センター|海外からの知らない国際電話が増えています!迷惑な国際電話は無視しましょう ブロックも有効です
- 国民生活センター|海外からの不審な電話にご注意
- 国民生活センター|知らない番号から国際電話があった。対処方法を知りたい
- 消費者庁|大手通信関連会社の名称をかたり、自動音声や国際電話番号等を用いて架空の利用料金請求を行う事業者に関する注意喚起
- 消費者庁|大手電気通信事業者の名称や警察をかたり、「逮捕状が出ている」などと告げ、架空の事務処理費用等を要求する事業者に関する注意喚起
- 国際電話不取扱受付センター
免責事項
本記事は、国際電話の仕組みや公的機関等が公表している注意喚起をもとに、迷惑電話・特殊詐欺などの被害を防ぐための一般的な情報を提供することを目的としています。
「+852」から始まる電話番号のすべてが詐欺や犯罪に関係していると断定するものではありません。また、個別の電話番号や発信者の安全性・危険性を保証するものでもありません。
実際に不審な電話を受けた場合や、個人情報・金融情報を伝えてしまった場合、金銭的な被害が発生した場合は、速やかに関係する金融機関、カード会社、警察、消費生活センターなどの専門窓口へご相談ください。

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