「【緊急】確定申告書の提出期限が間近です — お早めにお手続きください」という件名で、国税庁やe-Taxを名乗るメールが届いた場合は注意してください。
今回のメールは、確定申告の提出期限まであと7日と伝え、申告が遅れると無申告加算税や延滞税の対象になるとして、受信者に早急な手続きを促す内容です。
さらに、青色申告の承認が取り消される可能性にも言及し、Android版e-Taxアプリのダウンロードを案内しています。
しかし、メールの差出人アドレスは国税庁の公式ドメインとは異なり、アプリのダウンロード先も公式サイトではありません。また、国税庁が提供していたAndroid向け「e-Taxアプリ」は、2021年1月4日にサービスを終了しています。
加えて、メールに記載された確定申告期限の日付と曜日も一致していません。
これらの点から、今回のメールは国税庁・e-Taxを装ったフィッシングメールである可能性が非常に高いと考えられます。
この記事では、メールの内容、不審な点、確定申告期限の誤り、安全な申告方法、受信した場合の対処法について解説します。
「確定申告書の提出期限が間近です」というメールの内容
今回確認されたメールは、国税庁・e-Taxを名乗り、確定申告の提出期限が迫っているとして手続きを促すものです。
メールには、次のような情報が記載されています。
| 項目 | メールの内容 |
|---|---|
| 差出人の表示名 | 国税庁e-Tax |
| 差出人メールアドレス | isFormE-Tax[アット]after.xqbmb[.]com |
| 件名 | 【緊急】確定申告書の提出期限が間近です — お早めにお手続きください |
| 主な案内 | 確定申告の提出期限まであと7日 |
| 不安をあおる記載 | 無申告加算税、延滞税、青色申告の承認取消し |
| 案内されているアプリ | Android版 e-Taxアプリ |
| ダウンロード先 | hxxps://xqbmb[.]com/release/nnqim |
メール本文では、令和7年分の確定申告期限を「令和8年3月17日(月)」と記載し、期限を過ぎると無申告加算税や延滞税の対象になると説明しています。
また、e-Taxなら24時間いつでも提出できると案内し、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」やe-Taxアプリから手続きするよう促しています。
一見すると、確定申告の時期に送られてくる公式のお知らせのように見えるかもしれません。
しかし、差出人のメールアドレスやリンク先、確定申告期限の記載には不審な点があります。
メール内のリンクはクリックせず、申告に関する情報は国税庁の公式サイトで確認してください。
このメールが詐欺と疑われる理由
今回のメールには、複数の不審な点があります。
差出人のメールアドレスが公式のものと異なる
メールの差出人は「国税庁e-Tax」と表示されていますが、実際のメールアドレスは次のとおりです。
isFormE-Tax[アット]after.xqbmb[.]com
国税庁の公式サイトによると、e-Taxから送信される「税務署からのお知らせ」などのメールの送信元表記は、次のように案内されています。
e-Tax(国税電子申告・納税システム)<info@e-tax.nta.go.jp>
今回のメールアドレスは、公式案内に記載された送信元アドレスとは異なります。
特に、メールアドレスのドメインが after.xqbmb[.]com となっており、国税庁の公式ドメインである nta.go.jp とはまったく関係のないドメインです。
ただし、送信元の表示名やアドレスだけで真偽を判断するのは危険です。送信元情報が偽装される場合もあるため、メールの文面やリンク先も確認する必要があります。
「提出期限まであと7日」と急がせている
今回のメールでは、件名や本文に「緊急」「至急」「提出期限まであと7日」といった表現が繰り返し使われています。
さらに、申告が遅れると無申告加算税や延滞税が課される可能性があると説明しています。
確定申告の期限を過ぎることに不安を感じる人は、急いで内容を確認しようとするでしょう。
こうした心理につけ込み、メール内のリンクをクリックさせたり、不審なアプリをインストールさせたりする手口には注意が必要です。
本当に申告が必要かどうか、提出状況に問題があるかどうかは、メールの記載だけでは判断できません。
焦って操作するのではなく、国税庁の公式サイトで必要な手続きを確認してください。
確定申告期限の日付と曜日が一致していない
今回のメールには、次のように記載されています。
「令和7年分の確定申告の提出期限は令和8年3月17日(月)です。」
しかし、国税庁の公式情報によると、令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告期間は、2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。
メールに記載された3月17日は火曜日であり、「月」と一致していません。
| 比較項目 | メールの記載 | 国税庁の公式情報 |
|---|---|---|
| 対象年分 | 令和7年分 | 令和7年分 |
| 申告期限 | 令和8年3月17日(月) | 令和8年3月16日(月) |
| 曜日 | 月曜日と記載 | 3月17日は火曜日 |
このように、日付と曜日が一致していないだけでなく、申告期限そのものも公式情報と異なっています。
さらに、現在は2026年10月です。メールの「提出期限まであと7日」という説明は、現在の時期とも整合しません。
なお、確定申告の期限は対象年分や税目などによって異なる場合があります。実際の期限については、国税庁の公式情報を確認してください。
サービス終了済みのAndroid版e-Taxアプリを案内している
今回のメールには、次のリンクが設定されています。
「Android版 e-Tax アプリをダウンロード」
リンク先は次のURLです。
【hxxps://xqbmb[.]com/release/nnqim】
しかし、国税庁が提供していたAndroid向け「e-Taxアプリ」は、2021年1月4日にサービスを終了しています。
国税庁の公式サイトでは、サービス終了後はアプリを起動しても終了を知らせる画面が表示され、アプリの機能は利用できないと説明されています。
そのため、今回のメールが、確定申告の手続きに利用するアプリとして旧Android版e-Taxアプリのダウンロードを促している点は、公式情報と整合しません。
これは、今回のメールを不審と判断する重要な根拠です。
なお、終了したのは旧Android版「e-Taxアプリ」であり、スマートフォンからe-Taxを利用する仕組み全体が終了したわけではありません。現在の利用方法については、国税庁の公式サイトで確認できます。
アプリのダウンロード先が国税庁の公式ドメインではない
今回のメールに記載されたダウンロード先は、次のURLです。
【hxxps://xqbmb[.]com/release/nnqim】
このURLのドメイン名は xqbmb.com です。国税庁の公式ドメインではありません。
メール本文に「国税庁」「e-Tax」と書かれていても、リンク先が公式サイトであることを意味するわけではありません。
また、アプリのダウンロードページのように見えても、安全なアプリが配布されている保証はありません。
不審なサイトへアクセスすると、個人情報やログイン情報の入力を求められたり、不正なアプリのインストールを促されたりするおそれがあります。
今回のリンクはクリックしないでください。
本物のe-Taxから届くメールとの違い
国税庁の公式案内によると、e-Taxでは、メールアドレスを登録している利用者に対して、メッセージボックスにお知らせが格納された場合などにメールを送信しています。
公式の「税務署からのお知らせ」などのメールは、所定の件名や定型文に沿って送信され、原則として本文内にURLを記載していません。
今回のメールには、公式案内と異なる点があります。
| 比較項目 | 今回のメール | e-Taxの公式案内 |
|---|---|---|
| 差出人 | after.xqbmb.com のドメイン | 公式案内の送信元表記は info@e-tax.nta.go.jp |
| 件名・文面 | 緊急性を強調し、提出を急がせる | 所定の件名・定型文で通知 |
| リンク | 外部ドメインのアプリダウンロードリンク | 原則としてメール本文内にURLを記載しない |
| アプリの案内 | サービス終了済みのAndroid版アプリ | 現在の利用方法は公式サイトで案内 |
| 期限の記載 | 3月17日(月)と記載 | 令和7年分の所得税等の申告期限は3月16日(月) |
なお、e-Taxを利用している人に申告に関する通知が届くこと自体は不自然ではありません。
問題なのは、今回のメールに、公式案内と異なる送信元、外部サイトへの誘導、終了済みアプリの案内、期限の誤りなどが重なっていることです。
メールの見た目だけで判断せず、公式サイトの情報と照合することが大切です。
確定申告の期限や手続きはどこで確認する?
確定申告の期限や必要な手続きを確認したい場合は、メール内のリンクを使わず、国税庁の公式サイトを利用してください。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用する
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に従って申告書を作成し、e-Taxで提出することができます。
公式サイト:
メールに記載されたリンクからアクセスするのではなく、ブラウザーで公式サイトを直接開いてください。
e-Taxの公式サイトで申告状況を確認する
e-Taxの公式サイトからログインし、必要な手続きやメッセージボックスのお知らせを確認します。
公式サイト:
申告書を提出したかどうか不明な場合や、通知の内容を確認したい場合は、公式サイトから確認することが大切です。
不明な点は税務署に問い合わせる
自分が確定申告をする必要があるか分からない場合や、申告期限について疑問がある場合は、国税庁の公式サイトで連絡先を確認し、所轄の税務署などに問い合わせてください。
不審なメールに記載された電話番号やリンク先の問い合わせ窓口は利用せず、公式サイトから連絡先を調べましょう。
このメールを受信した場合の対処法
今回のメールを受信した場合は、次のように対応してください。
メール内のリンクをクリックしない
「Android版 e-Tax アプリをダウンロード」というリンクはクリックしないでください。
URLを確認するためにリンクを開く必要もありません。メールに記載されたURLだけでも、国税庁の公式ドメインとは異なることが分かります。
アプリをダウンロード・インストールしない
リンク先からファイルやアプリのインストールを求められても、実行しないでください。
税金や確定申告に関係するアプリだからといって、安全とは限りません。公式の配布元を確認できないアプリはインストールしないことが重要です。
個人情報やログイン情報を入力しない
リンク先で次のような情報を求められても、入力しないでください。
- 氏名、住所、生年月日
- マイナンバー
- e-Taxの利用者識別番号やパスワード
- 銀行口座の情報
- クレジットカード情報
- メールアドレスや電話番号
不審なサイトに情報を入力すると、アカウントの不正利用や金銭的な被害につながるおそれがあります。
メールを削除する
必要な確認を終えたら、メールを削除してください。
メールを受信しただけで、必ず被害が発生するわけではありません。リンクをクリックしていない、アプリをインストールしていない、個人情報を入力していない場合は、落ち着いて対応しましょう。
リンクをクリックした・アプリをインストールした場合
誤ってリンクを開いてしまった場合でも、必ず被害が発生しているとは限りません。ただし、操作内容に応じた対応が必要です。
リンクをクリックしただけの場合
サイトを閉じ、これ以上操作しないでください。
ファイルがダウンロードされていないか確認し、不審なファイルがあれば開かないようにしてください。個人情報を入力したり、アプリをインストールしたりしていないかも確認しましょう。
アプリをインストールした場合
不審なアプリを起動せず、端末のセキュリティ機能を利用して確認してください。
アプリに強い権限を許可した場合や、端末の動作に異常がある場合は、信頼できる別の端末から専門窓口に相談することも検討してください。
アプリを削除するだけで安全が確保できるとは限らないため、状況に応じた対応が必要です。
パスワードや金融情報を入力した場合
情報を入力してしまった場合は、速やかに対応してください。
- パスワードを入力した場合は、公式サイトから変更し、同じパスワードを使用している他のサービスも変更する。
- 銀行口座やカード情報を入力した場合は、金融機関やカード会社の公式窓口に連絡する。
- マイナンバーなどの個人情報を入力した場合は、状況に応じて関係する公的窓口に相談する。
- 不正利用や金銭被害が疑われる場合は、警察や消費生活相談窓口などに相談する。
被害が発生しているか分からない場合でも、入力した情報や操作内容を整理し、適切な窓口へ相談することが大切です。
よくある質問
- Q「確定申告書の提出期限が間近です」というメールは本物ですか?
- A
今回紹介したメールは、国税庁・e-Taxを装ったフィッシングメールである可能性が非常に高いと考えられます。
差出人のメールアドレスが公式案内と異なること、ダウンロード先が公式ドメインではないこと、サービス終了済みのAndroid版アプリを案内していることなどが主な理由です。
さらに、確定申告期限の日付と曜日も一致していません。
メール内のリンクはクリックせず、国税庁の公式サイトで確認してください。
- Q令和7年分の確定申告期限はいつですか?
- A
国税庁の公式情報によると、令和7年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告期間は、2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。
今回のメールに記載された「令和8年3月17日(月)」とは異なります。
今後の申告期限や対象となる税目については、国税庁の公式サイトで最新情報を確認してください。
- QAndroid版e-Taxアプリは現在も利用できますか?
- A
国税庁が提供していたAndroid向け「e-Taxアプリ」は、2021年1月4日にサービスを終了しています。
そのため、今回のメールが案内する旧アプリを、確定申告の手続きに必要なものとしてダウンロードすることは避けてください。
現在のスマートフォンでの利用方法については、e-Taxの公式サイトで確認できます。
- Q確定申告が遅れると、必ず無申告加算税や延滞税が課されますか?
- A
税金の申告や納付が期限に遅れた場合の取り扱いは、申告義務の有無や個別の状況などによって異なります。
今回のメールに記載された説明だけで、自分が加算税や延滞税の対象になると判断することはできません。
実際の申告義務や期限については、国税庁の公式情報や所轄の税務署で確認してください。
- Q青色申告の承認は取り消されますか?
- A
今回のメールに書かれている内容だけで、青色申告の承認が取り消されるかどうかは判断できません。
青色申告の承認や取消しには法令上の要件があるため、不安がある場合は国税庁の公式情報や税務署に確認してください。
メール内のリンクから手続きを行う必要はありません。
- QGoogle Playストアと書かれていれば安全ですか?
- A
いいえ。メール本文にアプリの名前や配布元が記載されていても、安全性の証明にはなりません。
今回のメールのリンク先は
xqbmb.comであり、国税庁の公式ドメインではありません。アプリが必要な場合は、国税庁の公式サイトから案内されている利用方法を確認してください。
- Qメールを受信しただけでも被害に遭いますか?
- A
メールを受信しただけで、必ず被害が発生するわけではありません。
リンクをクリックせず、ファイルやアプリをダウンロードせず、個人情報も入力していなければ、メールを削除して様子を見てください。
不安がある場合は、端末のセキュリティ機能で確認しましょう。
まとめ
「【緊急】確定申告書の提出期限が間近です」という件名で届く、国税庁・e-Taxを名乗る今回のメールには、複数の不審な点があります。
- 差出人のメールアドレスが、e-Taxの公式案内に記載された送信元と異なる。
- 「提出期限まであと7日」として、受信者に急いで操作するよう促している。
- 無申告加算税や延滞税、青色申告の承認取消しに言及し、不安をあおっている。
- 確定申告期限の日付と曜日が一致していない。
- ダウンロード先が国税庁の公式ドメインではない
xqbmb.comになっている。 - 国税庁のAndroid向け「e-Taxアプリ」は2021年1月4日にサービスを終了している。
これらの点から、今回のメールは国税庁・e-Taxを装ったフィッシングメールである可能性が非常に高いと判断できます。
メール内のリンクはクリックせず、アプリのダウンロードや個人情報の入力は行わないでください。
確定申告の期限や手続きが気になる場合は、国税庁の公式サイトから情報を確認しましょう。
税金に関するメールは、差出人の表示や緊急性を強調する文面だけで信用せず、公式情報と照合することが大切です。
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参照・出典
記事の作成にあたり、以下の国税庁・e-Tax公式情報を参照しています。
- 国税庁「不審なメールや電話にご注意ください」
- e-Tax「『税務署からのお知らせ』等のメールが届いた方へ」
- e-Tax「e-Taxアプリについて」
- e-Tax「Android向けアプリ『e-Taxアプリ』サービス終了のお知らせ」
免責事項
本記事は、紹介したメールの文面および国税庁・e-Taxの公開情報に基づき、不審なメールへの注意を促すことを目的として作成しています。
今回のメールについて、リンク先の実際の動作や配布ファイルの安全性など、すべての技術的な検証を行ったものではありません。メールの記載内容、リンク先のドメイン、確定申告期限の誤り、サービス終了済みアプリの案内などから、フィッシングメールである可能性が非常に高いと判断しています。
税務手続きや申告期限は、対象年分や税目、個別の状況によって異なる場合があります。具体的な手続きについては、国税庁・e-Taxの公式サイトや所轄の税務署で最新情報をご確認ください。
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