※本記事は警察・消費生活センター等が公表している特殊詐欺の注意喚起情報および利用者から寄せられた事例をもとに作成しています。掲載内容は一般的な注意喚起を目的としたものであり、特定の電話番号や着信内容について違法行為を断定するものではありません。
■ 「+1365」から始まる電話番号はどこの国・地域?
結論から言うと、「+1365」および「+1(365)」から始まる電話番号は、カナダ・オンタリオ州のトロント大都市圏(GTA:Greater Toronto Area)に割り当てられているエリアコード(市外局番)です。
国際電話の規格における詳細な割り当ての内訳は以下の通りです。
+1(国番号): アメリカ、カナダ、およびカリブ海諸国を含む「北米電話番号計画(NANP)」のエリアを示します。365(市外局番 / エリアコード): カナダのオンタリオ州(Ontario)、特にトロント市を取り囲む都市圏(ハミルトン、バーリントン、オークビル、ミシサガ、ブランプトン、マークハム、オシャワなど)をカバーするエリアコードです。
💡 エリアコード「365」の仕組み(オーバーレイ方式)
この地域は劇的な人口増加による電話番号不足に対応するため、同じ地理的エリアに複数の市外局番を重ねて割り当てる「オーバーレイ方式」が採用されています。もともとは「905」がオリジナルの市外局番でしたが、その後「289」、そして今回の「365」、近年では「742」が同じ地域に追加されてきた歴史があります。
スマートフォンの着信画面には、国番号の情報を読み取って「カナダ」「Canada」などと表示されることがあります。
🚨 近年多発している背景と注意点
この番号帯自体はカナダの正規の市外局番ですが、2026年現在、警察や消費生活センターなどでは、「+1」から始まる国際電話番号を悪用し、日本郵便や公的機関を名乗る不審な電話について注意喚起が行われています。「+1365」から始まる番号についても、日本国内で生活していてカナダ(あるいはトロント周辺)からの連絡や荷物にまったく心当たりがない場合は、不審な電話である可能性を疑い、安易に応答や折り返しをしないようにしましょう。
■ 💡 ひと目でわかる!状況別の対処法まとめ表
万が一、着信に応答したり、案内に対して何らかのアクションを起こしてしまった場合は、以下の表を参考に対応してください。
| あなたの状況 | 緊急度 | 今すぐ取るべき対処法 |
| 電話に出て音声を聞いただけ (または着信のみ) | 心配不要 | そのまま電話を切り、着信拒否に設定する |
| 間違えて折り返し電話をした | 要注意 | すぐに電話を切る(以降の不審な着信はすべて無視) |
| ガイダンスに従ってボタンを押した | 要注意 | 何も話さずにすぐ電話を切る |
| オペレーターに個人情報を話した | 警戒 | カード会社や銀行へ連絡し、利用停止・暗証番号変更 警察相談窓口(#9110)に相談 |
| お金の振込や電子マネー購入をした | 最優先 | 一刻も早く警察(110番)と関係機関へ連絡する |
■ 実際に確認されている自動音声・ロボコールの事例
SNSや口コミサイトなどで報告されている、日本郵便をかたる主なガイダンス(ロボコール・自動音声ガイダンス)の例です。
- パターン①: 「こちらは日本郵便でございます。お客様のお荷物が一件ございます。何度か配達を試みましたが、お届けすることができませんでした。詳細をご確認される場合は、9を押していただけますとオペレーターにお繋ぎいたします」
- パターン②: 「こちらは日本郵便です。お客様のお荷物のことでお伺いしたいことがございます。ご確認は1を押してください。繰り返します」
- パターン③(マイナ保険証関連): 「日本郵便から、お送りしていたお葉書きに対して返答がなかったため、ご連絡を差し上げております……マイナ保険証に関してのご連絡となりますので、個人の方は1番を、法人の方は2番を押してください」
このように「荷物が届かないかもしれない」「手続きの期日が迫っている」などという受信者の不安を煽り、電話機のボタン操作を促してくるのが特徴です。
■ 📊 図解でわかる!正規の日本郵便と不審な電話の違い
読者の方が一目で直感的に理解できるよう、正規の日本郵便(郵便局)と、今回の不審な国際電話の違いを比較表にまとめました。
| 項目 | ▼ +1365からの不審な電話 | ▼ 正規の日本郵便(郵便局) |
| 発信元番号 | +1 365-XXX-XXXX などの海外番号 | 国内の電話番号(固定電話等)から連絡します |
| 案内方法 | 突然の電話 + 機械的な「自動音声」 | ポストへの「紙のご不在連絡票」の投函が原則 |
| 求める行動 | 「ボタンを押して」「個人情報を教えて」 | 公式アプリ等での再配達受付 |
日本郵便では、公式ウェブサイト等を通じてこうした不審な自動音声電話に関する注意喚起を行っています。公式の連絡手順と異なる場合は、慎重に判断することが重要です。
■ 待ち受ける2つの主要な詐欺手口
「+1365」などの国際電話を悪用した特殊詐欺には、主に以下の2つのパターンが確認されており、公的機関が警戒を強めています。
パターンA:自動音声詐欺(リレー型)
NTTや日本郵便(郵便局)、税関などの実在する組織を名乗る自動音声からスタートする手口です。
案内通りにボタンを押すると不審なオペレーターに繋がり、本人確認と称して住所や氏名を聞き出されます。その後、「郵便物に違法性(偽造パスポートや薬物など)が入っていた」などと脅されて、さらには偽の警察官へと次々に電話を転送(リレー)され、容疑が掛っているなどと言い最終的に現金の振り込みを要求される事例が報告されています。
パターンB:ニセ警察詐欺(ダイレクト型)
自動音声などを挟まず、最初から「〇〇さんのお電話でしょうか?」「警察庁捜査一課〇〇です。あなたに容疑が掛かっています」などと、直接警察官を名乗る人物から電話がかかってくる手口です。
過去の情報流出データを使い電話番号の持ち主を特定した上で、「あなたの口座がマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されている」「身の潔白を証明するために調査が必要」などと激しい口調で脅し、冷静な判断力を奪って現金をだまし取ろうとする手口が確認されています。
⚠️ 防犯のポイント
電話で現金の振込や電子マネー購入、口座への送金を求められた場合は、詐欺を強く疑い、すぐに電話を切ってください。本物の警察官や検察官、税関、郵便局員などが、電話口で現金の送金指示などをすることは通常ありません。
■ なぜカナダ(トロント)の「+1365」と表示されてかかってくるの?
日本の組織である日本郵便や警察を騙る電話が、海外の番号から発信される背景には、以下のような仕組みの悪用が指摘されています。
- 電話番号偽装(スプーフィング)の可能性: 詐欺グループがインターネット回線(IP電話・VoIP等)を利用して、着信画面に表示される発信元番号を海外の国番号(+1365など)に偽装して発信しているケースが指摘されています。
- 海外回線を経由した発信元の隠蔽: 海外の通信サービスやIP電話を経由することで、発信元の追跡を困難にしている可能性が指摘されています。
■ 状況別・やってしまった場合の正しい対処法
① 電話に出て自動音声を聞いてしまった場合
相手が話し途中であっても、即座に電話を切ってください。単に電話に出て自動音声などを聞いた程度であれば、それだけで個人情報が抜き取られたり、金銭被害のリスクは低いと考えられます。国内での着信であれば通話料を請求されることもありません。
② 音声ガイダンスに従って番号を押してしまった場合
番号を押した後にオペレーターに繋がったとしても、何も話さずにすぐ電話を切ってください。ボタンを押しただけなら、すぐに金銭的被害が出るわけではありません。ただし、相手に「使われている番号」と認識される可能性があるため、以降の不審な着信はすべて無視し、端末側で着信拒否に設定しましょう。
③ 不審なオペレーターや警察役に個人情報を話してしまった場合
- 口座・カード情報の場合: すぐに該当の銀行やクレジットカード会社へ連絡し、カードの利用停止や口座の凍結・暗証番号の変更を行ってください。
- 住所・氏名の場合: 今後、別の不審な電話や偽SMSなどが届くターゲットにされる可能性があります。見知らぬ着信や不審な連絡には一切応じないよう警戒を強めてください。
- 不安がある場合は、警察相談窓口(#9110)や消費者ホットライン(188)に相談しましょう
④ 不在着信への折り返し電話は必要?
絶対に折り返さないでください。相手の番号が「+1」から始まる国際電話番号だった場合、数十秒通話しただけでも高額な国際通話料金が発生する可能性があります。荷物や事件に関して確認が必要な場合は、着信履歴の番号ではなく、各組織の正規の問い合わせ窓口を自分で調べて直接確認してください。
■ 不審な番号の例
+1365XXXXXXX+1 365XXX XXXX+1 (365) XXX-XXXX
(※上記のような表記形式の着信にご注意ください)
■ よくある質問(FAQ)
- Q+1365から始まる電話番号はすべて詐欺ですか?
- A
いいえ、すべてが詐欺というわけではありません。「+1365」はカナダ・オンタリオ州(トロント周辺)の正式な市外局番です。そのため、現地に住む知人からの連絡や、海外企業との正当なビジネス取引など、正規の電話である可能性もあります。ただし、日本国内で心当たりがないにもかかわらず、日本郵便や税関、警察などを名乗る内容であれば、慎重に判断する必要があります。
- Q海外からの電話そのものを着信拒否(ブロック)にできますか?
- A
固定電話であれば、「国際電話不取扱受付センター(0120-210364)」へ申し込むことで、海外からの電話を着信させない設定(無料)が可能です。スマホ(iPhone / Android)の場合は、キャリアの迷惑電話ブロックサービスや対策アプリを利用するか、端末設定で「連絡先に登録されていない番号からの着信を消音・拒否する」といった対策が有効です。
■ まとめ
「+1365」から始まる国際電話の正体はカナダ・オンタリオ州(トロント大都市圏)の市外局番ですが、各公的機関からは日本郵便や税関、警察を騙る不審な国際電話について広く注意喚起が行われています。
- 「+1365」は海外からの国際電話(番号偽装の可能性あり)
- 日本郵便等では不審な自動音声電話に関する注意喚起を行っている
- 身に覚えのない国際着信は「出ない」「折り返さない」を徹底する
不安を感じたときや、実際に情報を渡してしまってトラブルが疑われる場合は、一人で悩まずに速やかに警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)を利用し、専門の機関へ早期に相談してください。
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参照・出典
- 日本郵便|日本郵便や郵便局を装った不審な電話にご注意ください。
- 警察庁|みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ
- 国民生活センター|海外からの知らない国際電話が増えています!迷惑な国際電話は無視しましょう ブロックも有効です
免責事項
本記事は一般的な注意喚起および情報提供を目的として作成しています。掲載している電話番号の形式や事例は確認された情報をもとに紹介しており、特定の国や通信事業者の違法行為を断定するものではありません。実際の対応についてはご自身の判断で行い、金銭被害等が発生した場合は速やかに警察などの関係機関へご相談ください。
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