近年、「+1600」や「+1 600」、「+1(600)」から始まる電話番号を使い、警察官などを名乗って金銭を騙し取ろうとする不審な電話の事例が相次いで報告されています。
これまでは +1833 や +1855 などから始まる、いわゆる「フリーダイヤル(トールフリー)」に酷似した北米の番号が多く見られましたが、最近では +1600 や +1700 といった別の番号帯の使用も確認されているようです。相手がこちらの個人情報を伝えてきたり、言葉巧みに不安を煽ったりする手口が疑われています。
ここでは、その手口の傾向と具体的な対策、見慣れない番号の仕組みについて解説します。
「+1600」から始まる番号とは?
「+1600」から始まる番号は、日本の国内電話番号ではなく、北米番号計画(NANP)に準拠した国際電話番号です。
- 「+1」から始まる番号帯
国際電話の国番号において、「+1」はアメリカやカナダなどの北米地域に割り振られています。 - 「600」エリアコードの現状
「600」は、アメリカなどの特定の州や都市を表す通常の地域番号(市外局番相当)ではありません。一般的には特殊用途向けの番号帯として利用されるケースがあるとされています。
機器の設定や通信キャリアの仕様によって表示のされ方は異なりますが、以下はいずれも同じ「+1600」の番号帯に属しています。
表示される番号の例
1600XXXXXXX+1600XXXXXXX+1 600 XXX XXXX+1 (600) XXX-XXXX
このように、「+1600」だけで発信元の具体的な地域や相手を特定することは困難です。また、発信者番号が偽装されている可能性もあるため、画面の表示だけで発信元を信用しないことが大切とされています。
どのような電話がかかってくる?(手口の例)
日本の警察組織が、一般の方への連絡先として「+1600」などの国際電話番号を使用しているという情報は確認されていません。
よくあるやり取りのパターン
不審な電話では、相手がこちらの氏名や住所を伝えてくるケースが報告されています。以下のような文言で受話者を動揺させ、最終的に資産の保護名目などで金銭を要求してくる傾向があるとされています。
「〇〇さんのお電話でしょうか?」 「私、警視庁捜査二課の△△と申します」 「あなたの口座が犯罪に悪用されています」「あなたに容疑がかかっています」
状況に応じた対処法
万が一、このような不審な電話がかかってきた場合は、状況に応じて以下のような対応をとることが推奨されています。
- 不審な電話番号には出ない
身に覚えのない国際電話番号(特に「+」から始まる番号)からの着信には、最初から出ないことが対策の一つとされています。 - 電話に出てしまった場合
警察や公的機関を名乗られても、その場ですぐに信用せず、一度電話を切ることが大切です。相手の所属や名前を控え、自分で調べた正規の警察署の電話番号へかけ直して事実を確認することをおすすめします。 - 個人情報を話してしまった場合
住所、氏名、口座番号や暗証番号などを伝えてしまった場合は、速やかに最寄りの警察署や警察相談専用電話(#9110)、または消費生活センターへ相談してください。 - お金を送金してしまった場合
すぐに振込先の金融機関および警察へ連絡してください。迅速に対応することで、口座の凍結などの措置がとれる場合があります。 - 折り返し電話をした方が良い?
原則として、身に覚えのない国際電話には折り返さないことが推奨されています。
不審な国際電話には折り返さないようにしましょう。高額な国際通話料が発生するリスクがあるほか、さらなる迷惑電話などのトラブルに巻き込まれる恐れがあるとされています。
国際電話の着信をブロック・対策する方法
相次ぐ国際電話を利用した特殊詐欺への備えとして、以下のような遮断・防止策を検討することをお勧めします。
スマートフォンの場合
スマートフォンの場合は、迷惑電話対応ソフトや携帯キャリアが提供するフィルタリングサービスの活用が有効とされています。
- 警察庁推奨アプリなどの検討 「詐欺対策 byNTTタウンページ」や「詐欺バスター Lite」など、不審な番号を検知して警告・ブロックしてくれるアプリの導入を検討してみてください。
固定電話やひかり電話の場合
海外との電話連絡が原則不要な場合は、「国際電話不取扱受付センター」へ申し込むことで、海外からの着信や海外への発信を休止(ブロック)できるシステムがあります。
国際電話不取扱受付センター:https://www.kokusai-teishi.com/
よくある質問(FAQ)
- Q本当の日本の警察が「+1600」から連絡してくることはありますか?
- A
日本の警察が一般の方への連絡や捜査のために、北米の番号帯である「+1600」を使用して電話をかけてくることは、原則として考えにくいとされています。
- Qなぜ相手は私の名前や住所を知っている(伝えてくる)のですか?
- A
過去にどこかで流出した名簿などの情報が、何らかの形で悪用されている可能性が考えられます。「名前や住所を言ってきたから本物の警察だ」と思い込まないよう注意が必要です。
- Q「+1833」や「+1855」の詐欺電話とは何が違うのですか?
- A
使われている番号のエリアコード(市外局番)が異なるだけで、日本の警察を騙って不安を煽るという手口の根底は同様のものとみられています。いずれの番号であっても対策に違いはありません。
まとめ
「+1600」や「+1(600)」から始まる不審な国際電話は、特殊用途向けの番号帯や、偽装された番号が利用されている可能性があります。警察を騙る不審な着信には出ない・折り返さないことが推奨されます。スマホの迷惑電話対策アプリや、固定電話の国際電話着信休止手続きなどを活用し、被害を未然に防ぎましょう。
免責事項
本記事に掲載されている情報は、信頼できるとされる公的機関や通信事業者の発表(2026年時点)をもとに作成しておりますが、犯罪の手口は日々巧妙化・変化しています。情報の正確性、完全性、最新性を保証するものではなく、万一、本情報に基づいて被った損害等について、当方は一切の責任を負いかねます。不審な電話があった場合やトラブルの恐れがある場合は、速やかに警察(#9110)や消費生活センター等の専門機関へご相談ください。
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