「見知らぬ国際電話に出てしまったけれど、高額な料金を請求される?」
「自動音声の指示に従ってボタンを押してしまった…」
「法的措置に移行するといわれた」といった不安の声が急増しています。
2026年現在、実在する官公庁や大手通信会社を騙る国際電話詐欺のトラブルが多数報告されています。本記事では、国際電話の通話料の仕組み、巧妙化する最新の手口、万が一の際の正しい対処法と、今すぐできる強力なブロック対策を分かりやすく解説します。
1.【はじめに】急増する国際電話を使った詐欺の手口
最近、スマートフォンや固定電話に、以下のような「+」から始まる見慣れない海外の国番号からの着信が増加しています。
+295…(2026年時点において、一般の国や地域には割り当てられていない番号帯)+80…(人工衛星通信などに使われる特殊な番号帯)+1(833)や+1(844)…(アメリカ・カナダなどのフリーダイヤル風の国際番号)
これらの電話に出ると、自動音声(ガイダンス)が流れ、「国税庁」「警察庁」「総務省」「松山税関」などの公的機関や、「NTT」「ドコモ」などの通信会社、金融機関などを騙って不安を煽ってきます。
近年では、自動音声からオペレーター、さらにニセ警察官に繋ぎLINEなどのビデオ通話へ誘導し、AIで生成したとみられる映像を悪用したなりすまし事例(警察官などの偽映像)も報告されており、手口は年々巧妙化しています。
2.【料金の疑問】出てしまったら通話料は発生する?
Q1. 着信(電話を受けたら)だけで料金はかかる?
▶ 基本的には、国内で受ける側(着信側)に料金は発生しません。
日本国内の一般的な通信キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど)の契約であれば、国際電話であっても「発信者(かけた側)払い」が原則です。そのため、かかってきた電話に出ただけで、あなたの元へ高額な通話料が請求されることは基本的にはありません。
⚠️ 唯一の例外:海外でのローミング中 あなた自身が海外旅行や海外出張中に、日本のスマホで「+」からの電話に出てしまった場合は、契約キャリアに応じた「国際ローミング着信料」が発生することがあります。
Q2. 折り返し電話をした場合はどうなる?
▶ 絶対に折り返し電話をしてはいけません。
不審な着信に対してこちらからかけ直した場合、契約内容や発信先の国・地域によっては、高額な国際通話料が発生することがあります。 この高額な通話料の一部が詐欺グループの利益になる仕組み(ワン切り詐欺)や、電話を繋いだままにさせて通話料を引き延ばそうとするワン切り詐欺の手口もあります。
3.スプーフィング(なりすまし発信)にも要注意
最近では「スプーフィング」と呼ばれる発信者番号偽装技術の悪用事例も増えています。 これは、海外からの発信であるにもかかわらず、スマホの画面には「実在しない番号」や、あたかも「日本の警察署や企業の番号」であるかのように偽って表示させる手口です。画面に表示された文字や番号だけで「本物だ」と信頼しないよう、一歩引いた警戒が必要です。
4.被害を防ぐ!今すぐ導入すべき2つのデジタル防犯対策
国際電話詐欺が巧妙化する中、警察庁や民間企業、通信事業者が連携した様々な特殊詐欺対策が提供されています。これらを活用することで、不審な電話を未然に遮断しやすくなります。
① スマホ対応:警察庁の「特殊詐欺対策推奨制度」対象アプリ
スマートフォンでの対策には、警察庁の特殊詐欺対策推奨制度の対象となっている防犯アプリの導入が非常に有効です。事業者や警察が把握した最新の「犯行利用番号リスト」などが活用され、警告やブロックを行います。
- 「詐欺対策 by NTTタウンページ」 特殊詐欺に利用された可能性の高い番号からの着信を自動で警告・遮断します。また、約500万件のデータベースから、登録された本物の企業名(銀行や役所など)であれば画面に名前を表示してくれます。
- 「詐欺バスター Lite」(トレンドマイクロ) 不審な国際電話の自動ブロックに加え、SMS(ショートメッセージ)によるフィッシング詐欺サイトへの誘導を検知・警告する機能などが搭載された、特殊詐欺対策に定評のある防犯アプリです。
② 固定電話・ひかり電話対応:「国際電話ブロック設定」
特に狙われやすい高齢者世帯の固定電話には、国際電話の発着信を無料で一括休止できるサービスが推奨されています。
- 窓口: 国際電話不取扱受付センター
- 電話番号(フリーダイヤル):
0120-210-364(平日9:00~17:00) - 費用: 手数料・月額ともに無料
※設定すると海外からの電話を受けられなくなるため、海外に親族や知人がいる場合はよく相談の上でお申し込みください。
5.まとめ|怪しい国際電話の基本は「無視」と「遮断」
- 不審な国際電話に出ただけで通話料が発生することは基本的にはないため、焦る必要はありません。
- 最も危険なのは「折り返し電話」と「自動音声電話でのボタン操作」です。これらは絶対に応じないでください。
- スマホには推奨制度対象の防犯アプリ、固定電話には国際電話の不取扱設定を行い、物理的に繋がらない環境を作りましょう。
万が一のトラブルや不安な時の相談窓口:
- 警察相談専用ダイヤル:
#9110 - 消費者ホットライン:
188
6.よくある質問(FAQ)
- Q不審な国際電話にうっかり「出てしまった場合」はどうすればいい?
- A
すぐに電話を切れば実害が発生する可能性は低いと言えます。ただし、相手に「この番号は現在使われている(繋がる番号だ)」と認知され、今後別の迷惑電話が増える原因になることがあります。今後は「+」から始まる心当たりのない番号には応答しない、または着信拒否アプリ等で対策しましょう。
- Q自動音声電話で「1」などのボタンを押してしまった場合は?
- A
ボタンを押すと、詐欺グループのオペレーター(掛け子)へ通話が転送されます。もし相手に繋がってしまっても、その場で何も話さずにすぐに電話を切ってください。ボタンを1回押しただけで通話料や不当な料金が即座に決済されるような仕組みはありませんので、落ち着いて無視・切電してください。
- Q相手に促されるまま「個人情報を話してしまった場合」の対処法は?
- A
口座番号や暗証番号、クレジットカード情報を伝えてしまった場合は、今すぐ銀行やカード会社へ連絡し、機能の利用停止手続きを行ってください。また、住所や氏名を話してしまった場合は、今後さらに巧妙な詐欺や荷物の送りつけ等に悪用される恐れがあるため、最寄りの警察署(または #9110)へ事実に沿って相談し、指示を仰いでください。
- Q留守電に「法的措置をとる」とだけ残っていましたが、危険ですか?
- A
留守電を聞くだけであれば実害はありません。これは「未納料金がある」「裁判になる」などと脅して被害者に折り返し電話をかけさせるための典型的な手口です。本物の税務署や警察、NTTなどが、国際電話番号や自動音声でそのような重要な通達をすることはありません。メッセージは折り返さずに削除してください。
- Q「大事な用件かもしれない」と思った場合、折り返し電話をした方が良いですか?
- A
絶対に折り返し電話をしてはいけません。 高額な国際通話料の請求原因になるほか、詐欺グループに「騙しやすい相手」としてマークされるリスクがあります。どうしても確認したい場合は、着信の番号にかけるのではなく、その企業や官公庁の「公式サイトに載っている日本の正規の窓口番号」を自分で調べ、そちらへかけ直してください。
参照・出典
- 警察庁|みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ
- 警察庁|特殊詐欺対策推奨アプリについて
- 国民生活センター|海外からの不審な電話にご注意(見守り情報)
- 国際電話不取扱受付センター
- 消費者庁|大手通信関連会社の名称をかたり、自動音声や国際電話番号等を用いて架空の利用料金請求を行う事業者に関する注意喚起
免責事項
本記事に掲載されている情報は、2026年時点の一般的な詐欺手口および対策を取りまとめたものです。詐欺の手口は日々巧妙化・変化しており、本記事の内容がすべてのケースにおける防犯や安全を保証するものではありません。万が一、実際の金銭トラブル、個人情報の漏えい、精神的動揺が生じた場合は、速やかに警察(#9110)や国民生活センター、各通信事業者等の公的・専門窓口へ直接ご相談ください。本記事の利用によって生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いかねます。

コメント