詐欺電話の新たな手口:「法務省入国管理局です」に注意!
2025年5月現在、「法務省入国管理局」を名乗る詐欺電話が全国で急増しています。
これらの電話の多くは国際電話を装っており、番号の先頭には「+425」や「+80」といった見慣れない国番号が付いています。
SNSで報告されている不審な電話番号(2025年5月)
- +4251134430
- +4258153895
- +4252225675
- +4252670175
- +4257451270
- +8024445799
- +8020392172
- +8025890395
これらの電話は多くの場合、自動音声ガイダンスが流れ、「在留資格」や「ビザの不備」などを理由に番号を押すよう誘導します。
実際に報告されているメッセージ例
以下のような音声ガイダンスが流れるとされています:
- 「こんにちは。法務省入国管理局です」
- 「入国管理局から、在留資格に問題があるため確認の連絡をしております」
- 「あなたのビザに不備がありますので、至急手続きをしてください」
- 「入国管理局から受け取られていない書類があります」
その後、
「日本語をご希望の方は1を、中国語をご希望の方は2を押してください」
というような指示があり、番号を押すことで詐欺グループと接続され、個人情報や金銭を狙われます。
「入国管理局」は現在の正式名称ではありません
この詐欺の特徴のひとつは、すでに存在しない組織名「入国管理局」を使っている点です。
- かつて:法務省 入国管理局
- 現在:法務省 出入国在留管理庁(出入国在留管理局)
2019年4月、法務省の「入国管理局」は再編され、「出入国在留管理庁(Immigration Services Agency)」が設置されました。
現在、日本における在留管理業務を行っている正式な機関はこの出入国在留管理庁(略称:入管庁)です。
つまり、現在「法務省入国管理局」と名乗る電話がかかってきた時点で、その正当性は疑わしいと判断できます。
国番号「+425」「+80」はどこの国?──実はどちらも未割り当ての番号
詐欺電話に共通するのが、国際電話番号として不自然な「+425」「+80」という番号です。
✅ +425
- 正式には どの国にも割り当てられていない未使用の国番号です。
- 詐欺や迷惑電話に利用される「架空国番号」として、国際的にも警戒されています。
✅ +80
- +80もまた、国際電気通信連合(ITU)によって未割り当てとされている番号です。
- 一部、企業専用の特殊回線などで使用される可能性があるものの、一般的な国番号としては認識されていません。
このような存在しない番号を使うことで、通信業者や受信者に警戒されにくくなることを狙っていると考えられます。
対応策:このような電話が来たらどうする?
🚫 1. 電話に出ない・すぐに切る
心当たりがない国際電話には出ず、出てしまった場合も速やかに切りましょう。
🔐 2. 番号を押さない
音声ガイダンスに従って番号を押してしまうと、詐欺グループに直接接続される恐れがあります。
📵 3. 着信拒否・ブロック設定を行う
スマートフォンで不審な番号をブロックし、再発を防ぎましょう。
🚨 4. 警察や総務省に通報
「不審な国際電話を受けた」として、警察相談専用電話(#9110)や、総務省の迷惑電話相談窓口へ通報してください。
まとめ:入管を名乗る国際電話は、取ったら危険!
- 「入国管理局」という名称は現在使われていない
- +425や+80といった存在しない国番号からの電話は詐欺の疑いが濃厚
- 自動音声で「ビザに不備」などと言われても、絶対に操作しない
- 実際の出入国在留管理庁は、自動音声や国際電話で個人に連絡することはありません
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