日本年金機構を名乗り、国民年金保険料の過納に伴う還付金があるとして、受け取り手続きを促す不審なメールに注意してください。
今回確認したメールは、「国民年金保険料の過納に伴う還付のご案内」という件名で送信されており、保険料を多く納めていたため、23,840円を返還すると説明しています。
さらに、還付金の受け取り期限を令和9年1月31日と設定し、「日本年金機構アプリ」を利用して手続きするよう誘導しています。
しかし、送信元のメールアドレスには日本年金機構とは無関係のドメインが使用されており、還付金の受け取りを装ったフィッシング詐欺メールと考えられます。
メールに記載されたリンクにはアクセスせず、個人情報や金融機関の口座情報などを入力しないようにしてください。
日本年金機構を装った「国民年金保険料の還付」を案内する詐欺メール
今回確認したのは、日本年金機構を名乗り、国民年金保険料の過納分として23,840円を返還すると案内するメールです。
一見すると、実際の年金手続きに関する通知のように見えますが、メール内のリンクから還付手続きを行うよう誘導している点に注意が必要です。
確認できた不審メールの内容
今回のメールについて、確認できた情報をまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 差出人名 | 日本年金機構 |
| 送信元メールアドレス | noreply[@]enter[.]hgbhn[.]com |
| 件名 | 【国民年金】国民年金保険料の過納に伴う還付のご案内 |
| 還付金額 | 23,840円 |
| 対象期間 | 令和6年4月~7月分 |
| 手続き期限 | 令和9年1月31日 |
| 誘導方法 | 還付金の受け取り手続き |
| リンク先 | hxxps://hgbhn[.]com/i/hhtx(無害化済み) |
※上記は受信したメールの内容を整理したものです。日本年金機構が実際に還付金を支給すると確認されたものではありません。
メール本文の概要
メールでは、国民年金保険料の納付状況を確認したところ、一部期間において保険料を多く納めていたことが判明したと説明しています。
そして、過納分として23,840円を返還すると案内しています。
返還金額の内訳として、令和6年4月から7月までの超過納付相当額と記載されています。
また、還付金は届け出済みの口座に振り込むと説明し、口座に変更がある場合は手続き時に更新するよう促しています。
さらに、手続き期限を令和9年1月31日と設定し、期限を過ぎると還付金の受取権が消滅するとして、早急な対応を求めています。
「日本年金機構アプリ」からの手続きを誘導
メールの後半には、「日本年金機構アプリのご利用について」という案内があります。
すでにアプリを持っている場合はメッセージボックスから手続きし、アプリを持っていない場合はメール内のボタンから手続きするよう指示しています。
「還付金のお受取りへ」というリンクが設置されており、クリックすると外部サイトへ誘導される仕組みです。
公的機関からの還付金という名目で安心させ、アプリの利用や個人情報の入力につなげようとしている可能性があります。
メールに記載されたリンクからアプリをインストールしたり、個人情報を入力したりしないでください。
日本年金機構を装った詐欺メールと判断できる理由
今回のメールには、複数の不審な点があります。
送信元メールアドレスが日本年金機構の公式ドメインではない
最も分かりやすい不審点は、送信元のメールアドレスです。
差出人名には「日本年金機構」と表示されていますが、実際の送信元メールアドレスには、日本年金機構の公式ドメインである「nenkin.go.jp」とは異なるドメインが使用されています。
日本年金機構の公式サイトでは、同機構から送信されるメールの送信者アドレスは「xxx@xxx.nenkin.go.jp」と案内されています。
また、表示上の送信元アドレスが偽装されるケースもあるため、差出人名だけで本物と判断しないよう注意を呼びかけています。
今回のメールは、送信元に公式ドメインとは無関係のドメインが使用されているため、正規の案内とは考えにくいものです。
参照:日本年金機構「日本年金機構を装った不審なメール・SMSにご注意ください。」
リンク先が日本年金機構の公式サイトではない
メールには「還付金のお受取りへ」というリンクが設置されています。
しかし、リンク先のドメインは日本年金機構の公式ドメインである「nenkin.go.jp」ではありません。
今回のリンク先は、公式機関とは無関係のドメインを使用しています。
日本年金機構の公式サイトを装った偽サイトに誘導し、氏名や住所、電話番号、金融機関の口座情報などを入力させようとしている可能性があります。
公的機関の名称やロゴが表示されていても、リンク先まで正規のサイトとは限りません。
メール内のリンクはクリックせず、必要な情報は公式サイトを自分で検索して確認してください。
還付金23,840円と具体的な金額を提示している
今回のメールでは、還付金額として23,840円という具体的な金額が記載されています。
さらに、対象期間を「令和6年4月~7月分」と細かく指定しています。
このように具体的な金額や対象期間を記載することで、実際に納付状況を調査した結果として通知されたかのように見せている可能性があります。
しかし、メールに金額や対象期間が書かれているからといって、本当に還付金が発生しているとは限りません。
実際の納付状況や還付の有無については、日本年金機構の公式窓口で確認することが重要です。
期限を設定して手続きを急がせている
メールには、手続き期限として「令和9年1月31日」と記載されています。
さらに、期限を過ぎると還付金の受取権が消滅すると説明しています。
このように、受け取れるはずのお金を失うかもしれないという不安を与え、早急に手続きさせようとするのは、フィッシング詐欺でよく見られる手口です。
なお、メールでは令和9年1月31日を「土曜日」と表記していますが、実際の令和9年1月31日は日曜日です。
このような日付と曜日の不一致も、不審な点の一つです。
期限が記載されていても、慌ててリンクをクリックしないようにしてください。
日本年金機構アプリを装っている可能性がある
今回のメールでは、「日本年金機構アプリ」という名称を使い、アプリから還付金の受け取り手続きをするよう案内しています。
しかし、日本年金機構の公式サイトでも、同機構を装って専用アプリのインストールを促す不審なメールについて注意喚起しています。
公式サイトでは、年金関連の手続きに必要な補足情報の提出を装い、専用アプリをダウンロードさせようとするメールや、年金の受け取り期限を理由にアプリのインストールを促すメールの事例が紹介されています。
今回のメールも、こうした手口と共通する特徴があります。
メール内のボタンからアプリをインストールすることは避けてください。
参照:「日本年金機構「日本年金機構を装った不審なメール・SMSにご注意ください。」
日本年金機構も還付金を装った不審なメールに注意喚起
日本年金機構の公式サイトでは、同機構を装い、個人情報などを盗み出そうとする不審なメールやSMSについて注意喚起しています。
具体的には、年金の残金を振り込むと称して氏名や口座番号などの情報を聞き出そうとするメールや、専用アプリのインストールを促すメールなどが紹介されています。
また、日本年金機構は、メールで利用者の口座番号などを尋ねることはないと説明しています。
今回のメールは、還付金の受け取りという名目で手続きを促している点で、公式サイトが紹介している不審メールの事例と共通しています。
公式の注意喚起も確認し、不審なメールに記載されたリンクにはアクセスしないようにしましょう。
公式情報:
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/gochui/20200609.html
日本年金機構を装った詐欺メールを受信した場合の対処方法
今回のようなメールを受信した場合は、次の点に注意してください。
メール内のリンクをクリックしない
「還付金のお受取りへ」などのボタンやリンクはクリックしないでください。
リンク先が日本年金機構の公式サイトとは限らず、偽サイトへ誘導される可能性があります。
メールを開いただけであれば、リンクをクリックせず、そのまま削除することをおすすめします。
個人情報や口座情報を入力しない
リンク先のサイトで、次のような情報を入力しないでください。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- 生年月日
- 基礎年金番号
- 金融機関名・支店名
- 口座番号
- クレジットカード情報
- インターネットバンキングのログイン情報
- パスワードや認証コード
特に、年金の還付を受け取るために必要だと説明されても、メールから誘導されたサイトに金融機関の情報を入力するのは危険です。
本当に還付金があるか公式窓口で確認する
国民年金保険料の還付が気になる場合は、メールに記載されたリンクや電話番号を利用せず、日本年金機構の公式サイトから問い合わせ先を確認してください。
日本年金機構の公式サイト:
https://www.nenkin.go.jp/
ねんきんダイヤル:
0570-05-1165
メールの内容に心当たりがある場合でも、必ず正規の窓口で確認するようにしましょう。
アプリをインストールしてしまった場合
メール内のリンクから不審なアプリをインストールしてしまった場合は、アプリを起動したり、個人情報を入力したりしないでください。
すでにインストールした場合は、端末をネットワークから切り離すことも検討し、セキュリティソフトなどで確認してください。
アプリにログイン情報や口座情報を入力した場合は、金融機関や関係サービスの正規窓口に速やかに連絡し、パスワード変更や口座の利用状況確認などを行ってください。
不安がある場合は、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」への相談も検討してください。
よくある質問(FAQ)
- Q日本年金機構から「国民年金保険料の過納による還付」というメールが届くことはありますか?
- A
日本年金機構では、ねんきんネットの利用者などに各種手続きの受付メールや国民年金に関するお知らせメールを送信する場合があります。
ただし、今回のメールは送信元ドメインやリンク先に不審な点があり、正規の案内とは判断できません。
還付金の有無は、公式サイトや年金事務所などで確認してください。
- Q23,840円の還付金は本当に受け取れるのでしょうか?
- A
メールに記載された23,840円が実際に還付されるという根拠はありません。
具体的な金額が記載されていても、詐欺メールの可能性があります。
メール内のリンクから手続きせず、日本年金機構の公式窓口で確認してください。
- Qメールに記載された「日本年金機構アプリ」は本物ですか?
- A
今回のメールに記載されたリンクから案内されるアプリについては、正規のものと確認できません。
日本年金機構も、同機構を装って専用アプリのインストールを促す不審なメールについて注意喚起しています。
メール内のリンクからアプリをインストールしないでください。
- Qメールを開いてしまっただけでも危険ですか?
- A
一般的に、メールを開いただけで直ちに個人情報が盗まれるとは限りません。
ただし、メール内のリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたり、個人情報を入力したりする行為には注意が必要です。
不審なメールはリンクをクリックせずに削除してください。
- Qリンクをクリックして個人情報を入力してしまった場合はどうすればよいですか?
- A
入力した情報の種類に応じて、速やかに対処してください。
- パスワードを入力した場合:正規の公式サイトからパスワードを変更する
- 銀行口座情報を入力した場合:金融機関に連絡する
- クレジットカード情報を入力した場合:カード会社に連絡して利用停止などを相談する
- 基礎年金番号や個人情報を入力した場合:日本年金機構の公式窓口に相談する
金銭的な被害が発生した場合は、警察にも相談してください。
まとめ
今回確認したのは、日本年金機構を名乗り、国民年金保険料の過納による23,840円の還付があるとして、受け取り手続きを促す不審なメールです。
メールには、令和6年4月から7月分の保険料を多く納めていたと説明されており、令和9年1月31日を期限として、専用アプリから手続きするよう誘導しています。
しかし、送信元メールアドレスは日本年金機構の公式ドメインとは異なり、リンク先も公式サイトではありません。
また、日本年金機構は、還付金を装って口座情報を聞き出そうとするメールや、専用アプリのインストールを促す不審なメールについて注意喚起しています。
今回のメールも、こうした詐欺の手口と共通する特徴があるため、フィッシング詐欺メールとして警戒する必要があります。
「還付金が受け取れる」「期限を過ぎると権利が消滅する」といった案内が届いても、メール内のリンクから手続きをしないでください。
国民年金保険料の還付について確認したい場合は、日本年金機構の公式サイトや年金事務所など、正規の窓口を利用しましょう。
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参照・出典
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不審なメールを受信した場合は、本文中のリンクや電話番号を利用せず、日本年金機構などの公式窓口で最新情報をご確認ください。
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