この記事の結論
「010」は国コード(国番号)ではありません。
日本の電話番号体系では、010は国際電話をかける際に使われる「国際プレフィックス」です。010の後ろに続く数字が国番号となるため、「010」だけを見て特定の国からの電話だと判断することはできません。
一方、知らない国際電話をきっかけに、行政機関や通信会社、配送会社、警察などを装って個人情報や金銭を要求する詐欺も確認されています。警察庁によると、2025年に特殊詐欺で利用された電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号でした。
そのため、見覚えのない「010」から始まる表示を見た場合は、「どこの国か」を確認するだけでなく、国際電話を利用した詐欺の可能性も考えて慎重に対応することが大切です。
010から始まる電話番号はどこから?
「010から始まる電話番号から着信があった」
このような場合、
「010はどこの国の番号?」
と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、010自体は国番号ではありません。
010は、日本から海外へ電話をかける際などに使用される国際プレフィックスです。
日本の「電気通信番号規則」でも、国際プレフィックスは「010」と定められています。
したがって、
010=○○という国
と単純に判断することはできません。
010は国番号ではなく「国際プレフィックス」
電話番号では、似ているようで意味が異なるものがあります。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 010 | 国際プレフィックス |
| + | 国際電話番号であることを示す記号。 |
| +81 | 日本の国番号 |
| +60 | マレーシアの国番号 |
| +65 | シンガポールの国番号 |
| +66 | タイの国番号 |
| +86 | 中国の国番号 |
| +1 | アメリカ・カナダなどの国番号 |
警察庁も、電話番号の「+」以降の数字を国コード(国番号)として説明しています。たとえば「+81」は日本の国コードです。
つまり、「010」という3桁だけでは国を特定できません。
010の後ろの数字で国が変わる
010の後ろには、海外の国番号などが続きます。
たとえば、国際電話をかける際には、
010+国番号+相手先の電話番号
という形になります。
そのため、
- 010+60 → マレーシア
- 010+65 → シンガポール
- 010+66 → タイ
- 010+86 → 中国
- 010+44 → イギリス
- 010+1 → アメリカ・カナダなど
というように、010の後ろに続く国番号によって相手先の国が決まります。
ただし、着信画面に「010」で始まるように見える番号が表示された場合、それが必ずしも通常の国際電話の発信を意味するとは限りません。
電話番号は偽装表示される場合もあるため、番号だけを見て発信元や相手の身元を断定することはできません。
警察庁も、実在する警察署の電話番号を画面に表示させて詐欺に誘導する手口について注意喚起しています。
010から電話が来たら詐欺?
「010から電話が来た=詐欺」とは限りません。
010自体は国番号ではなく、国際電話に関連する正規の番号体系だからです。
ただし、心当たりのない国際電話には注意が必要です。
警察庁は、国際電話番号を利用した特殊詐欺が増加しているとして注意を呼びかけています。2025年に特殊詐欺で利用された電話番号の約75.5%が国際電話番号だったとしています。
特に次のような電話には注意してください。
- 「未納料金があります」と言われる
- 「契約に問題があります」と言われる
- 「本人確認が必要」と言われる
- 「荷物を届けられない」と言われる
- 「警察です」と名乗る
- 「逮捕状が出ています」と脅される
- 「1番を押してください」と指示される
- SMSを送るよう求められる
- 個人情報を聞かれる
- 支払いを要求される
- 電子マネーや暗号資産を要求される
こうした内容であれば、電話を切って相手の指示には従わないことが重要です。
よくある国際電話詐欺の手口
国際電話を利用した詐欺では、最初から「お金を払ってください」と言ってくるとは限りません。
まず自動音声などを流し、その後、担当者や警察などを装った人物につなげるケースがあります。
代表的なパターン
① 自動音声
「こちらは○○です」
↓
② 未払い・トラブルを伝える
「料金が未納です」
「契約に問題があります」
「荷物に異常がみられます」
↓
③ ボタン操作を要求
「確認する場合は1を押してください」
「個人の方は1番を押してください」
「オペレーターにお繋ぎしますので、2を押してください」
↓
④ 担当者につなぐ
↓
⑤ 個人情報・金銭を要求
このような流れには注意が必要です。
「1を押してください」という自動音声に注意
最近は、電話に出ると、
「確認する場合は1を押してください」
「オペレーターにつなぐ場合は1を押してください」
などと案内する自動音声があります。
身に覚えのない電話であれば、ボタンを押す必要はありません。
特に、
「1を押す」→「担当者につながる」→「個人情報を聞かれる」
という展開になった場合は注意してください。
警察庁も、特殊詐欺では警察官などを装って個人情報や金銭をだまし取る手口が発生していると注意喚起しています。
010からの電話に出てしまった場合
電話に出ただけで直ちに金銭被害が発生するとは限りません。
もし出てしまっただけで、個人情報や金融情報を伝えていないのであれば、まず落ち着いてください。
やること
- 電話を切る
- 相手に折り返さない
- SMSなどが届いてもリンクを開かない
- 番号を着信拒否する
- 必要であれば警察や消費生活センターへ相談する
国民生活センターも、知らない番号からの電話には出ない、心当たりのない国際電話には折り返さないよう呼びかけています。
折り返してしまった場合
もし誤って折り返してしまった場合でも、まず落ち着いてください。
重要なのは、その後に何をしたかです。
電話をかけただけ
個人情報や金融情報を伝えていなければ、慌てずに着信履歴を確認し、今後は折り返さないようにしましょう。
個人情報を伝えた
氏名、住所、生年月日、口座情報などを伝えてしまった場合は、内容に応じて関係する金融機関などへ相談してください。
暗証番号・認証コードを伝えた
金融機関やサービス事業者へ速やかに連絡し、必要な対策を取ってください。
お金を支払った
被害に遭った可能性がある場合は、できるだけ早く警察や関係する金融機関へ相談してください。
警察庁は、詐欺かもしれないと不安を感じた場合の相談先として#9110や188を案内しています。
010からの電話を着信拒否する方法
知らない番号からの電話が繰り返しかかってくる場合は、スマートフォンや電話機の機能を利用して着信拒否を検討しましょう。
機種や通信会社によって設定方法は異なります。
また、携帯電話会社が提供する迷惑電話対策サービスを利用できる場合もあります。
国民生活センターも、迷惑電話対策サービスや端末の機能を利用して、知らない国際電話をブロックする方法を紹介しています。
国際電話そのものを利用休止する方法
普段、海外と電話をする必要がない人は、固定電話・ひかり電話について国際電話の利用休止を検討する方法もあります。
警察庁は、国際電話番号を悪用した特殊詐欺への対策として、海外との電話が不要な場合は国際電話の利用休止を推奨しています。
政府広報でも、国際電話詐欺対策として、固定電話への国際電話着信を止める「国際電話不取扱受付センター」が案内されています。
よくある質問(FAQ)
- Q010はどこの国の国番号ですか?
- A
010は国番号ではありません。
日本の電話番号体系では、国際電話を利用する際の国際プレフィックスです。
- Q010から電話が来たら詐欺ですか?
- A
010からの電話だからという理由だけで詐欺とは断定できません。
ただし、知らない国際電話からの着信には注意が必要です。
- Q010から始まる電話に出てしまいました。大丈夫ですか?
- A
電話に出ただけで必ず被害に遭うわけではありません。
個人情報や金融情報を伝えていない場合は、電話を切り、折り返さないようにしましょう。
- Q「1を押してください」と言われました。押してしまいました。
- A
番号を押した後、個人情報や金融情報などを伝えていなければ、まず落ち着いてください。
今後は相手からの指示に従わず、必要であれば着信拒否してください。
- Q010の電話に折り返してしまいました。
- A
折り返しただけなら、まず落ち着いてください。
ただし、個人情報を伝えたり、金銭を支払ったりした場合は、早めに関係機関へ相談してください。
- Q010からの電話を止めたいです。
- A
スマートフォンの着信拒否機能や通信会社の迷惑電話対策サービスを利用できます。
固定電話・ひかり電話で海外との通話が不要な場合は、国際電話の利用休止も選択肢になります。
まとめ
010は特定の国を示す国番号ではありません。
日本では、010は国際電話を利用する際の「国際プレフィックス」として使われます。010の後ろに続く国番号によって、どの国への電話なのかが決まります。
そのため、
「010=○○国」
と判断することはできません。
一方、知らない国際電話を利用した特殊詐欺は実際に発生しており、警察庁も注意を呼びかけています。
特に、
「自動音声」
「1を押してください」
「未納料金」
「警察・行政機関を名乗る」
「個人情報を確認する」
「お金を支払うよう要求する」
といった電話には注意してください。
知らない番号には出ない・折り返さない・相手の指示に従わないことが基本です。
不安を感じた場合は、警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188などに相談しましょう。
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参照・出典
- 警察庁|みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ
- 国民生活センター|海外からの知らない国際電話が増えています!迷惑な国際電話は無視しましょう ブロックも有効です
- 警察相談専用電話 「#9110」
- 消費者ホットライン(188)
免責事項
本記事は、010から始まる電話番号や国際電話を利用した詐欺電話について、公開されている情報をもとに注意点や対処方法を解説することを目的としたものです。
「010」自体は特定の国を示す国番号ではなく、電話番号の表示だけで発信者の国や人物、組織を確実に特定できるものではありません。また、電話番号の偽装表示などにより、実際の発信元とは異なる番号が表示される可能性もあります。
本記事で紹介している内容は、特定の電話番号について詐欺であることを断定するものではありません。実際の被害状況や電話番号の利用状況によって対応が異なる場合があります。
不審な電話を受けた場合や、個人情報・金融情報を伝えてしまった場合、金銭を支払ってしまった場合などは、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」、利用している金融機関・通信事業者などの公的な窓口へ相談してください。
本記事の情報は掲載時点で確認できる情報に基づいており、制度やサービス、詐欺の手口などが変更される可能性があります。最新情報については、警察庁、総務省、消費者庁、国民生活センターなどの公式情報をご確認ください。
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