「こちらは日本年金機構です」
「未処理の手続きが期限を過ぎております」
「このまま対応しない場合は、国民年金の受給を停止します」
「オペレーターにおつなぎしますので、1を押してください」
このような日本年金機構を名乗る自動音声の電話がかかってきたという投稿があります。
特に、「+1」などから始まる国際電話番号から着信し、年金の受給停止をちらつかせて電話機の操作を促すケースには注意が必要です。
日本年金機構は、実際に「書類の提出確認が取れないため、手続きしないと年金の支給が止まる」などと自動音声で伝え、ダイヤル操作や折り返しを促す不審電話について注意喚起しています。
結論:「年金受給を停止します」などと自動音声で伝え、「1を押してください」と操作を求める電話には注意してください。日本年金機構は、自動音声ガイダンスで年金の支給停止などを案内することはないとしています。
この記事では、実際に確認されている自動音声の手口や、+1などの国際電話からかかってきた場合の対処法について解説します。
「年金受給を停止します」という電話は詐欺?
まず、今回のような電話は、日本年金機構を装った不審電話である可能性が高いため、警戒が必要です。
日本年金機構は公式サイトで、自動音声ガイダンスにより日本年金機構や年金事務所を名乗り、
「書類の提出確認が取れないため、手続きしないと年金の支給が止まる」
などと伝え、ダイヤル操作や折り返し電話を促す事例を紹介しています。
さらに日本年金機構は、
「自動音声ガイダンスにより年金の支給停止や差し止め等の案内をすることはありません」
と明確に注意喚起しています。
そのため、
- 年金の未処理手続きがある
- 期限を過ぎている
- このままだと年金が止まる
- オペレーターにつなぐので「1」を押す
といった内容の自動音声が流れた場合は、電話を切ることをおすすめします。
実際に確認されている自動音声の手口
今回のような電話では、例えば次のような内容が流れることがあります。
「こちらは日本年金機構です。最後までお聞きください。未処理の手続きが期限を過ぎております。引き続きご対応いただけない場合は、国民年金の受給を停止、または国民年金の支給が開始されない場合がございます。オペレーターにお繋ぎしますので、1を押してください。」
このように、「年金がもらえなくなる」という不安を利用して、電話機の操作を促すのが特徴です。
日本年金機構が公表している不審電話の事例とも一致する部分があります。
「1を押してください」と言われても押さない
今回の電話で特に注意したいのが、
「オペレーターにおつなぎしますので、1を押してください」
という案内です。
これは、単に年金について案内する電話ではなく、電話を受けた人を次の段階へ誘導するための可能性があります。
実際、日本年金機構が注意喚起している不審電話でも、自動音声からダイヤル操作を促す手口が確認されています。
心当たりのない電話で、
- 「1を押してください」
- 「2を押してください」
- 「オペレーターにつなぎます」
- 「確認する場合は○番を押してください」
などと言われても、操作しないようにしましょう。
そのまま電話を切って問題ありません。
日本年金機構は自動音声で「年金停止」を案内する?
日本年金機構は自動音声による支給停止の案内を否定
ここは非常に重要なポイントです。
日本年金機構は公式サイトで、
自動音声ガイダンスにより年金の支給停止や差し止め等の案内をすることはない
としています。
また、日本年金機構は不審な電話について、職員などが「答えないと年金の支払いを止める」などと話すことはないと案内しています。
したがって、
「未処理の手続きがある」
「期限を過ぎている」
「このままでは年金が停止される」
などと自動音声で急かされても、電話の指示に従う必要はありません。
ただし「日本年金機構から電話が来ることは一切ない」という意味ではない
ここは誤解しないようにしましょう。
日本年金機構や年金事務所が電話で年金相談などを行うこと自体はあります。
例えば、実際の年金事務所にも自動音声による電話案内があります。
重要なのは、
「日本年金機構からの電話=すべて詐欺」ではない
ということです。
今回問題となるのは、
「自動音声が流れる」「日本年金機構を名乗る」「年金が止まると脅す」「番号操作を求める」
という組み合わせです。
「年金受給停止」を理由にするのはなぜ?
年金を受給している人にとって、
「年金が止まる」
という言葉は非常に不安を感じるものです。
詐欺電話では、その心理を利用して、
- 年金に問題があると伝える
- 「このままでは支給停止」と不安をあおる
- 「1を押してください」と操作させる
- オペレーターにつなぐ
- 個人情報などを聞き出す
という流れに誘導することがあります。
警察庁も、日本年金機構や年金事務所の職員を名乗る自動音声で、年金の支給停止を示唆し、ダイヤル操作や折り返しを指示して個人情報を聞き出そうとする不審電話が増加していると注意喚起しています。
「未処理の手続き」「期限切れ」と言われても慌てない
今回の音声では、
「未処理の手続きが期限を過ぎております」
という表現が使われています。
このような言葉を聞くと、
「何か書類を出し忘れたのかもしれない」
「本当に年金が止まったら困る」
と焦ってしまうかもしれません。
しかし、電話の内容だけで本当に手続きが必要なのか判断する必要はありません。
いったん電話を切り、自分から日本年金機構の公式窓口へ確認する
ことが安全です。
+1などの国際電話からかかってくるケースにも注意
今回のような不審電話では、「+1」などから始まる国際電話番号が表示されるケースがあります。
例えば、
+1 800 XXX XXXX / +1 (800) XXX-XXXX
+1 855 XXX XXXX / +1 (855) XXX-XXXX
+1 877 XXX XXXX / +1 (877) XXX-XXXX
のような番号です。
「+1」は北米番号計画で使用される番号ですが、+1だから必ず詐欺という意味ではありません。
一方、日本年金機構は、不審な電話について、
見覚えのない国際電話番号には出ない、折り返さない
よう注意喚起しています。
警察庁も国際電話番号を利用した特殊詐欺への対策として、国際電話番号からの着信を直接受けないための対策を案内しています。
そのため、海外からの電話に心当たりがない場合は、
「出ない・折り返さない」
を基本にするのが安全です。
「+1だから詐欺」とは限らない
ここも重要です。
+1という表示だけで、詐欺電話と断定することはできません。
電話番号は偽装されることもあり、着信画面に表示された番号だけで実際の発信者を特定できない場合があります。
警察庁も、実在する電話番号を偽装して表示させる手口について注意喚起しています。
したがって、
+1=詐欺
と判断するのではなく、
+1などの国際電話から、日本年金機構を名乗り、年金停止を理由に自動音声で「1を押してください」と誘導してきた
という電話の内容全体を見て判断することが大切です。
「年金受給停止」の電話が来たらどうする?
1.「1」を押さない
最も重要です。
「オペレーターにつなぎます」と言われても、電話機のボタンを操作しないでください。
2.電話を切る
相手の説明を最後まで聞く必要はありません。
「年金が止まる」と言われても、慌てず電話を切りましょう。
3.折り返さない
着信履歴に表示された番号や、相手から教えられた番号には折り返さないでください。
4.個人情報を伝えない
次のような情報は伝えないようにしましょう。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 基礎年金番号
- マイナンバー(個人番号)
- 銀行口座情報
- キャッシュカード情報
- 暗証番号
- クレジットカード情報
- SMSなどで届く認証コード
5.本当に手続きが必要か自分で確認する
年金について心配なことがあれば、着信した番号ではなく、日本年金機構の公式サイトに掲載されている窓口へ自分から問い合わせましょう。
現在の「ねんきんダイヤル」は0570-05-1165で、ナビダイヤルを利用できない場合は東京の一般電話03-6700-1165が案内されています。受付時間も日本年金機構の公式サイトで確認できます。
「本当に年金が停止されるの?」と不安になったら
「年金受給を停止します」と言われると、
「電話を無視したら本当に年金が止まるのでは?」
と心配になる方もいるでしょう。
しかし、今回のような自動音声電話の指示に従って確認する必要はありません。
日本年金機構は、自動音声ガイダンスによって年金の支給停止や差し止めを案内することはないと明記しています。
本当に年金について確認が必要だと思った場合は、不審な電話相手に確認するのではなく、日本年金機構の公式窓口へ自分から問い合わせるようにしてください。
「1を押してしまった」場合はどうする?
もし、すでに「1」を押してしまった場合でも、慌てないでください。
まず、
その電話を終了する
ことが大切です。
その後、
- 個人情報を伝えたか
- 基礎年金番号を伝えたか
- 口座情報を伝えたか
- 暗証番号を伝えたか
- クレジットカード情報を伝えたか
- SMSなどのリンクを開いたか
- お金を支払ったか
を確認してください。
特に個人情報や金融情報を伝えてしまった場合は、早めに関係機関へ相談しましょう。
詳しい状況別の対処方法については、以下の記事でも解説しています。
詐欺電話に出てしまったらどうする?個人情報を伝えた・1番を押した・折り返した場合の対処法
日本年金機構を名乗る電話が本物か確認する方法
「もしかしたら、本当に日本年金機構からの連絡かもしれない」と思った場合でも、着信した電話番号にそのまま折り返すのは避けましょう。
公式サイトから問い合わせ先を確認する
日本年金機構の公式サイトには、年金相談の窓口が掲載されています。
現在の「ねんきんダイヤル」は、
0570-05-1165
です。
050から始まる電話など、ナビダイヤルを利用できない場合は、
03-6700-1165
も案内されています。
不審な電話を受けた場合は、相手から教えられた電話番号ではなく、日本年金機構の公式サイトで確認した番号を利用するようにしましょう。
国際電話の着信を減らす方法
海外との電話を普段利用しない場合は、国際電話の着信をブロックする方法もあります。
警察庁は、特殊詐欺の犯人から携帯電話などへ架電されるケースが増えているとして、国際電話番号などをブロックする対策を案内しています。
特に、海外から電話がかかってくる心当たりがない場合は、
知らない「+」から始まる電話には出ない・折り返さない
という習慣をつけておくとよいでしょう。
相談先
日本年金機構
年金について本当に手続きが必要なのか確認したい場合は、日本年金機構の公式窓口へ相談しましょう。
「ねんきんダイヤル」
0570-05-1165
ナビダイヤルを利用できない場合:
03-6700-1165
受付時間は日本年金機構の公式サイトで確認できます。
警察相談専用電話「#9110」
詐欺の可能性がある電話を受けた、個人情報を伝えてしまったなどの場合は、警察相談専用電話「#9110」に相談できます。
警察庁も特殊詐欺について、不安を感じた場合の相談先として#9110を案内しています。
消費者ホットライン「188」
契約や悪質商法などについて相談したい場合は、消費者ホットライン「188」を利用できます。
でんわんセンター
迷惑電話や特殊詐欺など、電話に関する相談先として「でんわんセンター」もあります。
不審な電話について不安を感じた場合は、必要に応じて相談先を利用してください。
まとめ|「年金受給を停止します」の自動音声に注意
今回の記事のポイントをまとめます。
- 「年金受給を停止します」と自動音声で伝える電話には注意
- 日本年金機構は、自動音声で年金の支給停止や差し止めを案内することはないとしています
- 「未処理の手続き」「期限切れ」などと言って不安をあおるケースがある
- 「オペレーターにつなぐので1を押してください」と操作を求める場合がある
- 「1を押してください」と言われても操作しない
- +1などの国際電話からかかってくるケースにも注意
- +1だから詐欺と断定することはできない
- 心当たりのない国際電話には出ない・折り返さない
- 個人情報や金融情報を伝えない
- 本当に年金について確認が必要な場合は、日本年金機構の公式窓口へ自分から問い合わせる
- 不安な場合は#9110や188などに相談する
特に覚えておきたいのは、
自動音声で「年金が止まる」と言われても、慌てて「1」を押さないこと。
日本年金機構は、年金の支給停止などを自動音声で案内することはないとしています。
「+1」などの国際電話から、
「こちらは日本年金機構です」
「未処理の手続きがあります」
「このままでは年金が停止されます」
「オペレーターにつなぐので1を押してください」
という自動音声が流れた場合は、電話を切り、公式窓口から確認することをおすすめします。
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参照・出典
- 日本年金機構|日本年金機構を装った不審な電話やメール・SMS、偽サイトや偽のSNSアカウントにご注意ください。
- 日本年金機構|日本年金機構の職員や委託事業者などと称して、現金を詐取する「不審な電話や訪問」にご注意ください
- 日本年金機構|ねんきんダイヤル
- 警察庁・SOS47|日本年金機構や年金事務所を名乗る詐欺に注意!
- 警察庁・SOS47|警察庁推奨アプリ・国際電話対策
免責事項
本記事は、日本年金機構を名乗る「年金受給停止」などの自動音声電話について、公開されている公的情報をもとに一般的な注意点を解説するものです。
本記事だけをもって、特定の電話番号や発信者が詐欺であると断定するものではありません。
また、着信画面に表示された電話番号だけでは、実際の発信者や発信場所を特定できない場合があります。
日本年金機構などを名乗る電話を受けた場合は、相手から案内された番号に折り返すのではなく、日本年金機構の公式サイトなどで正規の連絡先を確認してください。
個人情報、基礎年金番号、口座情報、暗証番号、認証コードなどを伝えてしまった場合や、金銭的な被害が発生した場合は、関係する金融機関、警察、日本年金機構などへ速やかに相談してください。
本記事の情報は2026年8月時点で確認できる情報をもとに作成しています。

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