2025年6月21日現在、+1(833)298-0110という国際電話番号から、北海道警察を名乗る不審な国際電話が掛かってきているようです。
今回の電話では、なんと受話器の向こうから 自分の本名(フルネーム)を名指しされるというSNS投稿が上がっています。
▶ 実際の会話例
多くのSNS投稿などによると、以下のような言葉が冒頭で語られたとのことです:
「〇〇(本名)さんでしょうか? 北海道警察の〇〇です。」
突然の本名(フルネーム)呼びかけと「北海道警察」というワードに驚いて反応してしまう人も少なくありません。
しかし、これは詐欺の第一歩であり、ここから捜査協力を装った個人情報の聞き出しや金銭要求へ発展するケースがあります。
▶ 電話番号の解説:+1(833)298-0110とは?
電話機の機種によっては、+が出なかったり、以下のような表記となる場合があります。
+18332980110 / +1 833 298 0110 / +1(833)298-0110 / +1 833-298-0110
この電話番号は以下の構成でできています:
区分 | 内容 |
---|---|
+1 | 国番号(アメリカ、カナダなど北米地域) |
833 | 北米のフリーダイヤル(Toll-Free Number) |
0110 | 電話番号下4桁。「0110」は日本では“警察の番号”の印象を与える数字 |
❗「0110」には要注意
日本国内で警察への通報番号は「110」であることから、「0110」の下4桁が心理的に“警察”を想起させる効果があります。
これは詐欺グループが信頼感を演出するために仕掛けた“数字の罠”ともいえるでしょう。
▶ スプーフィングとは?番号偽装の手口
詐欺電話でよく使われる手口のひとつが 「スプーフィング(Spoofing)」です。
これは、発信者番号を偽装して、正規の電話番号や信頼されやすい番号のように見せかける技術のこと。
- 本来は全く別の場所からかかってきている
- 表示上は「+1」「833」「0110」など、安心感を与える構成に見せる
つまり、この番号が本当にアメリカやカナダからかかっているとは限りません。
▶ 詐欺グループはなぜ本名や住所を知っているのか?
「なぜ自分の名前を知っているの?」と不安になるのも当然です。
詐欺グループが個人情報を把握している理由には、次のような経路が考えられます:
✅ 1. 名簿業者からの流出・転売
悪質な業者や闇市場では、電話番号・氏名・住所などの個人情報が売買されているケースがあります。
✅ 2. 過去の懸賞・アンケート・通販などで登録した情報
正規のサービスで登録した情報が、漏洩や不正取得により流出してしまう可能性があります。
✅ 3. SNS・Webからの情報収集
X(旧Twitter)やFacebook、インスタなどのSNSで公開されている氏名や投稿内容を元にターゲティングしているケースもあります。
▶ 北海道警察や警察がこのような電話をかけることはありません
実在の北海道警察が、国際電話を使って突然個人に電話をかけることはありません。
また、次のような対応も絶対に行いません:
- 電話で個人情報や金融情報を確認する
- 捜査協力として金銭を要求する
- LINEやアプリに誘導する
▶ 対策と相談先
状況 | 対応 |
---|---|
知らない国際番号からの電話 | 出ない、折り返さない |
「警察」などを名乗ってきた | 相手の言葉をうのみにせず即切る |
本名を呼ばれた | 冷静に対処。驚かず、まず疑う |
被害が疑われる場合 | すぐに警察や消費生活センターに相談を |
▶ 相談窓口
- 北海道警察:不審電話の事例(PDF)
- 各都道府県警察の特殊詐欺対策ページ
- 網走市|警察官をかたる詐欺が発生しました
- 消費者ホットライン(局番なし)188(イヤヤ)
- 警察相談専用電話(全国共通)#9110
▶ まとめ:+18332980110からの着信は出ない・信じないが鉄則!
- 「〇〇さんですか? 北海道警察の〇〇です」は詐欺の第一歩
- 国際番号「+1」「833」「0110」の組み合わせにも要注意
- 本名を知っていても、信頼できる相手とは限りません
少しでも不審に感じたら、まず電話を切って、正規の窓口へ確認することが自分を守る最善の策です。
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