はじめに:+881から始まる電話の詐欺リスク
2025年9月現在、「日本信用情報機構(JICC)」を名乗る自動音声ガイダンスによる不審電話が全国で報告されています。
特に、国際電話番号「+881XXXXXXX」からの着信では、クレジットやローンに関する重要なお知らせと称して「1を押してください」と操作を促すケースが多く、詐欺の可能性が非常に高いです。
本記事では、+881番号の正体、JICCを名乗る自動音声詐欺の手口、スプーフィングの危険性、安全な対応方法を詳しく解説します。
+881番号とは?衛星通信を利用した国際電話
+881は衛星通信専用の国際番号で、通常の携帯や固定電話では使用されません。
+881番号の割り当て例
番号 | 割り当て |
---|---|
880 | バングラデシュ |
8810〜8811 | ICOグローバル(予約番号) |
8812〜8813 | Ellipso |
8814〜8815 | 未使用 |
8816〜8817 | Iridium(イリジウム) |
8818〜8819 | Globalstar(グローバルスター) |
👉 衛星通信を経由する特殊番号のため、+881からの着信は日常生活ではほぼありません。
そのため、詐欺電話で悪用されるケースが増加中です。
JICCを名乗る自動音声詐欺の手口
実際に報告されている自動音声例
- 「こちらは日本信用情報機構(JICC)です。お客様のクレジットまたはローンに関する重要なお知らせがあります。詳細をお聞きになる場合は1を押してください。」
特徴的な点
- 「クレジット」「ローン」「重要なお知らせ」など不安をあおるワード
- 「1を押せ」と操作を促す
- 個人情報や金銭の詐取を狙う
🔍 JICC公式サイトでも、自動音声で金銭の振り込みや情報提供を求めることはないと注意喚起しています。
JICC公式 注意喚起ページ:日本信用情報機構等を名乗る詐欺行為について
スプーフィング(番号偽装)の危険性
スプーフィングとは
発信者番号を偽装し、実際の発信元とは異なる番号を着信画面に表示させる手法です。
特徴
- 表示番号は+881(衛星通信)でも、実際の発信元は海外や詐欺業者
- JICCや官公庁名、通信会社を名乗り、信頼させる
- 「1を押す」操作で通話を詐欺グループに転送
👉 番号表示だけで信頼せず、不審な番号は公式窓口で確認することが重要です。
安全に対応するための4つの対策
対策 | 内容 |
---|---|
出ない・折り返さない | +881など非日常的な国際番号は無視 |
ボタン操作をしない | 「1を押す」「0を押す」は絶対従わない |
個人情報を伝えない | 氏名・住所・クレジット情報・ローン番号など提供しない |
公式窓口で確認 | JICC公式サイトや警察相談窓口(#9110)で安全確認 |
さらに、スマホの着信拒否設定や迷惑電話ブロックアプリを活用すると安心です。
詐欺が疑われる電話番号例
+88165680110
※これらの番号からの着信は、JICC公式とは無関係です。
FAQ(よくある質問)
Q1. +881からの電話は本物のJICCですか?
A1. いいえ。JICCでは、自動音声でクレジットやローンに関する通知は行いません。
Q2. 「1」を押してしまった場合は大丈夫ですか?
A2. すぐに通話を終了し、消費者ホットライン(188)や警察相談窓口(#9110)に相談してください。
Q3. なぜ自分にかかってきたのですか?
A3. 無作為に発信されていることが多く、特定個人を狙ったものではない可能性があります。しかし、慎重な対応が必要です。
Q4. 折り返すとどうなりますか?
A4. 高額な国際通話料が発生する可能性や、詐欺グループにつながる危険があります。絶対に折り返さないでください。
Q5. スプーフィングの見分け方はありますか?
A5. 番号だけで判断せず、公式サイトや警察に確認することが最も安全です。自動音声でボタン操作を求める場合は特に注意してください。
まとめ:+881番号を使ったJICC詐欺の危険
- +881は衛星通信用の特殊な国際番号で通常の電話では使用されない
- 「日本信用情報機構(JICC)」を名乗る自動音声電話は詐欺の可能性が高い
- スプーフィングによる番号偽装も多用されるため、番号だけで判断しない
- 対策は「出ない・押さない・信じない・公式確認」の4原則
- 不審な電話は速やかにブロックし、必要に応じて #9110・188 に相談
免責事項
本記事は特殊詐欺被害の未然防止と正確な情報提供を目的としています。
不審な電話を受けた場合は、警察相談専用電話(#9110)やJICC公式サイトで確認してください。
情報は2025年9月時点のものであり、詐欺の手口や番号は日々変化します。
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