はじめに
最近、「成田空港国際警察署生活安全課遺失物センター」を名乗る不審電話の報告が増えています。
着信番号は「+881XXXXXXX」など、衛星通信を含む国際電話番号で、日本国内の警察署や空港の公式番号とは異なります。
一見すると信頼できそうな名称ですが、実際には電話番号偽装(スプーフィング)による詐欺に悪用されるケースがあり、注意が必要です。
実際に報告されている自動音声の例
ネット上の口コミや相談事例によると、電話に出ると次のような音声が流れるケースがあります。
「こちら成田空港国際警察署生活安全課遺失物センターです。あなたのお名前が記載されている遺失物が届いております。まだお受け取りいただいていない場合は、1を押して担当部署までご連絡ください」
丁寧な案内のように聞こえますが、「1を押せ」と操作を促す点が極めて不自然であり、典型的な詐欺電話の特徴と一致します。
なぜ詐欺やスプーフィングと疑われるのか?
✅ 衛星通信・国際番号「+881」からの着信
+881は衛星通信サービスに割り当てられた国際番号です。一般的に個人や国内の公的機関が使用することはほとんどなく、不審な着信が多く報告されています。
✅ 「遺失物案内」で「1を押せ」は不自然
正規の警察署や空港が自動音声で「1を押してください」と案内することは基本的にありません。操作を促すことで、詐欺グループにつながったり、不正な請求や個人情報の収集に利用されるリスクがあります。
✅ スプーフィング(番号偽装)の可能性
表示されている番号が+881でも、実際には他国や別の地域から発信されているケースがあります。番号偽装で国際電話に見せかけ、不安を煽るのが手口の一つです。
✅ 内容が曖昧で不安を煽る
「あなたのお名前が記載されている遺失物」など、詳細を明らかにしない曖昧な表現は、典型的な詐欺の特徴です。
ネット上で報告されている事例
- 「+881から成田空港を名乗る自動音声がかかってきた」
- 「1を押したら不審な相手につながった」
- 「留守電に機械音声が残っていた」
これらは実際に詐欺に悪用される可能性が高い事例であり、十分な警戒が必要です。
詐欺に悪用されることが多い電話番号例
- +881XXXXXXX
- +8813574734
被害を防ぐための対策5つ
- +881など見慣れない国際電話番号には出ない・折り返さない
- 「1を押せ」といった指示には従わない
- 不審な番号はインターネットで検索して確認する
- 通話内容をメモや録音して、警察や消費生活センター(188)に相談する
- スマホの着信拒否設定や迷惑電話ブロックアプリを活用する
まとめ:出ない・押さない・信じない
「成田空港」「警察署」「遺失物」といった単語で信頼感を装うのは、詐欺グループによく見られる手口です。
特に +881番号やスプーフィングが疑われる着信には決して応じず、速やかにブロックしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に成田空港から遺失物の電話があるの?
→ ありますが、通常は「0476〜」など国内番号から発信されます。+881など国際番号からの着信はまずありません。
Q2. スプーフィングとは?
→ 発信元の番号を偽装し、別の番号からかけているように見せかける手口です。国際電話詐欺で多用されています。
Q3. 間違って「1」を押してしまったら?
→ すぐに通話を終了してください。その後、不審な請求や個人情報流出の可能性があるため、警察相談専用電話「#9110」や消費者ホットライン「188」に相談することをおすすめします。
Q4. 防ぐ方法は?
→ 完全に防ぐのは難しいですが、迷惑電話ブロック機能やアプリを利用し、不審な国際番号には出ない習慣をつけるのが有効です。
免責事項
本記事は2025年9月時点での情報をもとに作成した一般的な注意喚起です。
詐欺の手口や使用される番号は日々変化しており、すべてのケースに当てはまるとは限りません。
掲載している番号は「詐欺に悪用される可能性が報告されている」ものであり、必ずしも不正利用を断定するものではありません。
不安を感じた場合や被害が疑われる場合は、必ず警察・消費者庁などの公的機関へご相談ください。
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