はじめに
最近、日本国内で「+800」から始まる国際電話の着信報告が急増しています。
+800は本来、安全な通話料無料の「国際フリーダイヤル番号」ですが、近年は詐欺グループが番号を偽装表示(スプーフィング)し、あたかも信頼できる電話のように見せかける手口が横行しています。
このような電話に応答すると、個人情報や金銭をだまし取られる危険があります。
本記事では、+800の本来の役割、詐欺の仕組み、そして出てしまった場合の安全な対処法を解説します。
+800は本来安全な国際フリーダイヤル
+800は、国際電気通信連合(ITU)が定めた国際フリーダイヤル番号です。
企業や国際機関が無料通話サービスとして利用し、利用者側には通話料金はかかりません。
しかし近年、この信頼を逆手に取る詐欺が発生しています。番号を偽装表示し、あたかも正規の連絡であるかのように装うケースが増えています。
詐欺の主な手口とスプーフィング
悪用される典型例はスプーフィング(発信元番号なりすまし)です。
詐欺グループは、見慣れない国際電話番号や警察署に類似した番号を偽装し、次のような音声で不安をあおります。
- 「あなたの電話は不正利用されています。オペレーターにつなぐには○(数字)を押してください」
- 「大阪府警 捜査2課の〇〇です。逮捕した容疑者があなた名義のカードを持っていた」
これらはすべて、通話を継続させて個人情報や金銭を奪うことが目的です。
見分け方のポイント
- 心当たりのない国際電話には出ない
- 自動音声で「〇(番号)を押してください」と指示する電話は危険
- 公式サイトや企業に直接確認する(番号は必ず自分で調べる)
出てしまった場合の安全な対処法
- すぐ通話を終了する(長引かせない)
- 個人情報を絶対に言わない(名前・住所・口座番号・暗証番号など)
- 着信番号を記録する(証拠として残す)
- 通信事業者に相談する(着信拒否・国際電話制限を設定)
料金はかかるのか?
- 正規の+800 → 無料
- 詐欺の偽装電話 → 有料番号へ転送され、高額請求の恐れあり
詐欺が疑われる電話番号
+80044463949
まとめ
+800は本来安全な番号ですが、「表示されているから安心」とは限りません。
スプーフィング被害を避けるため、知らない国際番号からの着信には出ず、誤って出てもすぐ切ることが大切です。
FAQ
Q1. +800からの電話はすべて詐欺ですか?
A. いいえ。本来は安全ですが、偽装による詐欺も多発しているため注意が必要です。
Q2. 出てしまったら料金は発生しますか?
A. 正規の+800は無料ですが、詐欺の場合は有料回線への転送で通話料が発生する恐れがあります。
Q3. 着信拒否できますか?
A. はい。固定電話は国際電話不取扱受付センターに登録することで、国際電話をすべて着信拒否出来ます。スマホは番号ごとに着信拒否設定が可能です。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の事案や被害に関する法的助言を行うものではありません。実際の被害や不審な着信については、警察や通信事業者などの公的機関へご相談ください。
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