はじめに
2025年現在、+1855から始まる電話番号から、突然「すべての通信回線が停止します」と通知する自動音声ガイダンスの電話が日本国内で報告されています。
+1は北米(アメリカ・カナダ)の国番号、855はトールフリー番号で、発信者側が通話料を負担する仕組みです。しかし、日本から不用意に折り返すと高額な国際通話料金の請求につながる可能性があります。
こうした電話は詐欺の可能性が極めて高く、絶対に応答や番号入力をしないことが重要です。
+1 855番号とは?
- +1:北米地域の国番号(アメリカ・カナダなど)
- 855:北米で利用されるトールフリー番号(フリーダイヤル)の一つ
北米での代表的なトールフリー番号帯:
800 / 833 / 844 / 855 / 866 / 877 / 888
本来は企業の問い合わせ窓口やカスタマーサポートに使われますが、詐欺や迷惑電話に悪用されるケースが増加中です。
👉 「+1855~」からの着信は必ずしも安全ではなく、注意が必要です。
典型的な不審電話の内容
実際に確認されている音声ガイダンス例:
「お客様名義で契約しているすべての通信回線が停止いたします。詳細を確認するには、1を押してください」
特徴的な詐欺手口:
- 自動音声ガイダンスで始まる
- 緊急性を強調して焦らせる
- 番号入力を要求し、詐欺グループに誘導
- 個人情報や金銭の要求につながる
スプーフィング(番号偽装)の可能性
最近の国際詐欺電話では、発信元番号を偽装(スプーフィング)してかけてくる手口が確認されています。
- 表示番号が+1855から始まる番号でも、実際の発信元は北米以外に拠点がある海外の詐欺グループ
- 番号を信じて折り返すと、高額請求や個人情報の漏洩につながる危険がある
- 表示番号に惑わされず、不審な電話は無視することが最も安全です
スプーフィングは日本国内の番号にも使われることがありますが、国際電話の場合は特に注意が必要です。
被害を防ぐための対策
- 電話に出ない・折り返さない
- 番号入力や「1を押す」などの操作は絶対にしない
- 不安な場合は、警察や消費生活センターなど公的窓口で確認
- 警察相談専用電話:#9110
- 消費者ホットライン:188
- 着信拒否・迷惑電話対策アプリを活用
- 固定電話は、国際電話不取扱受付センターに登録
詐欺が疑われる番号例
- +1855XXXXXXX +1 (855) XXX-XXXX
- +18559607326 +1 (855) 960-7326
これらの番号から、突然「すべての通信回線が停止します」と自動音声が流れたと投稿されています。
まとめ
- +1855から始まる電話番号は北米のトールフリー番号だが詐欺に悪用されるケースがある
- 「すべての通信回線が停止します」という通知は詐欺の可能性が極めて高い
- スプーフィングによる番号偽装の可能性もあるため、番号だけを信用してはいけない
- 不審な電話は出ない・折り返さない・番号を押さない・公的窓口で確認が鉄則
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参照・出典
- 警視庁|警察官等をかたる詐欺
- 国民生活センター|【不審な国際電話】知らない番号から国際電話があった。対処方法を知りたい。(固定電話)
- Soft Bank|国際電話を悪用した特殊詐欺に関するご注意
免責事項
本記事は、公共機関を装った不審電話に関する注意喚起を目的としています。内容は記事公開時点の情報に基づいていますが、すべての事例を網羅するものではありません。最新情報は必ず公的機関の公式発表をご確認ください。
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