はじめに
ここ最近、+82から始まる国際電話を利用した詐欺電話が日本国内で急増しています。
特に 末尾が「110」 の番号は「警察を名乗る」ケースが多く、注意が必要です。
「110」は日本の緊急通報番号であり、また警察署の代表電話番号も「0110」で終わることが多いことから、電話を受けた人に「正規の警察からの連絡だ」と錯覚させる狙いがあります。
+82とは?国番号の基礎知識
- +8:東アジアおよび通信衛星を利用した国際移動通信に割り振られた番号帯
- +82:大韓民国(韓国)に割り当てられた国番号
- +82X(例:+821, +829など):現在は未使用(存在しない番号帯)
👉 しかし、「+82」で始まる番号が表示されても、必ずしも韓国からの電話とは限りません。実際には詐欺グループが発信元番号を偽装(スプーフィング)している可能性があります。
詐欺が疑われる電話番号の例
- +82903948110
この番号は「末尾が110」で、SNSでは警察を装った詐欺電話があったと投稿されています。
日本の警察が、国際電話番号から直接個人に連絡をすることはありません。
詐欺電話の典型的な手口
これまでに確認されている事例では、以下のようなトークが使われています。
- 「〇〇さんのお電話でよいでしょうか?京都府警の△△です」
- 「あなた名義の口座がマネーロンダリングに利用されています」
- 「逮捕状が出ています。警察署に出頭してください」
- 「LINEのビデオ通話で事情聴取します」
最終的には、個人情報(氏名・住所・銀行口座・マイナンバーなど)や金銭の振り込みを要求されるケースがほとんどです。
スプーフィングとは?
今回のような国際電話詐欺では、しばしば 「スプーフィング(番号偽装)」 という手口が使われます。
スプーフィングとは、本来の発信元番号を偽装し、あたかも正規の機関や国内番号から電話しているように見せかける技術です。
例えば、実際には海外のコールセンターから発信しているにもかかわらず、携帯番号や「+82(韓国)」「+81(日本)」など、相手が安心しやすい番号を表示させることができます。
この手口によって、受け手は「本物かもしれない」と信じ込んでしまい、詐欺被害につながりやすくなります。
安全な対処法
+82から始まる不審な電話がかかってきたら、次のように対応しましょう。
- 出ない・折り返さない
- 「警察」「NTT」などを名乗られても 必ず公式番号で確認
- 不安がある場合は 警察相談専用電話(#9110) に連絡
- スマホの 着信拒否設定や迷惑電話ブロックアプリ を活用
- 固定電話は、国際電話不取扱受付センターに登録
- 被害を受けてしまった場合は すぐに警察や金融機関に相談
まとめ
- +82は韓国の国番号、ただし+82Xは未使用 → 偽装の可能性大
- 末尾「110」 は「警察」と誤解させるための仕掛け
- スプーフィング によって実際の発信元は偽装されている場合が多い
- 日本の警察が国際電話や携帯番号から直接連絡してくることはありません
万一このような電話がかかってきても、慌てず無視・着信拒否を徹底し、必要に応じて警察や消費生活センターに相談してください。
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参照・出典
- 警察庁|みんなでとめよう!!国際電話詐欺
- 埼玉県警察|末尾「0110」からの国際電話に注意!
- 国民生活センター|【不審な国際電話】知らない番号から国際電話があった。対処方法を知りたい。
免責事項
本記事は、公開されている情報やSNS利用者からの投稿をもとに、一般的な注意喚起を目的として作成しています。
記載内容の正確性・完全性については保証できません。実際に不審な電話やSMSを受け取った場合は、必ず公的機関(警察相談専用電話 #9110、消費者ホットライン 188、または最寄りの警察署)にご確認ください。
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