はじめに
最近、「+969」から始まる電話番号から、NTTドコモを名乗る不審な自動音声電話が相次いで報告されています。
この番号は一見すると国際電話のように見えますが、実際には現在使われていない未使用の国番号です。
本記事では、+969の正体、実際の詐欺音声例、そして安全に対応するための方法を解説します。
+969の正体とは?
1. 未使用の国番号
- +9:未使用
- +96:未使用
- +969:未使用(かつて南イエメンが使用、現在は+967がイエメンの国番号)
つまり、現在「+969」という国番号は国際電気通信連合(ITU)の公式リストには存在しません。
2. 番号偽装(スプーフィング)の可能性
詐欺グループが発信者番号を偽装し、存在しない国番号を使って海外からの電話に見せかけている可能性が高いです。
インターネット回線を利用した通話(VoIP)では、このような番号偽装が比較的容易に行えます。
3. NTTドコモを装った詐欺電話の特徴
- 自動音声で「未払い料金がある」と告げる
- 「公的措置に進む」「2時間後に停止」など短時間での対応を迫る
- 「詳細については1を押してください」と番号入力を誘導
- 1を押すと詐欺グループに繋がり、個人情報や送金を要求される
実際の音声ガイダンス例
「こちらはNTTドコモです。現在お電話に未払い料金が発生しており、公的措置に進む段階となります。お使いの電話は2時間後に停止されます。詳細については1を押してください」
出てしまった場合の注意点
通常は、国際電話(+969など)からの着信に出ただけでは料金は発生しません。
しかし、音声ガイダンスの指示に従って番号を押すと、詐欺被害に繋がる危険があります。
また、折り返し発信すると高額な国際通話料金が発生する可能性もあります。
安全のための対策方法
- 知らない海外番号(特に未使用の国番号)には出ない
- 折り返し電話をしない
- スマホや通信会社の迷惑電話ブロック機能を活用
- 不審な電話は#9110(警察相談専用電話)や消費者ホットライン(188)へ相談
FAQ(よくある質問)
Q1. +969はどこの国ですか?
A. 現在は未使用の国番号です。かつては南イエメンで使われていましたが、現在イエメンの国番号は+967です。
Q2. 出ただけで料金はかかりますか?
A. 通話を受けただけではかかりませんが、折り返しや長時間通話で国際通話料が発生する可能性があります。
Q3. なぜ海外からの電話に見えるのですか?
A. 発信者番号の偽装(スプーフィング)により、国内発信でも海外番号のように見せかけることができます。
Q4. 本物のNTTドコモからこういう電話が来ることはありますか?
A. NTTドコモが未払いを自動音声で知らせ、番号押下を求めることは基本的にありません。必ず書面や公式サイト・マイドコモで確認してください。
免責事項
本記事は、執筆時点での一般的な情報に基づき作成しています。
すべての事例に当てはまるわけではありません。被害や不審な電話に遭遇した場合は、必ず以下の公的機関にご相談ください。
- 警察相談専用電話:#9110(全国共通)
- 消費者ホットライン:188
- 警察庁相談窓口案内:みんなでとめよう!!国際電話詐欺
当サイトは、本記事に基づく行動によって生じたいかなる損害についても責任を負いかねます。
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