はじめに
2025年5月現在、厚生労働省や各都道府県の警察を名乗る詐欺電話が全国で報告されています。特に、「あなたの保険証が不正利用されている」「睡眠導入剤を大量に入手している」といった医療や保険に関する内容で不安を煽り、LINEなどのビデオ通話に誘導する手口が増えています。
この記事では、実際に報告されている会話例や詐欺の特徴、対応策をわかりやすく紹介します。
よくある会話例
「あなたの保険証が石川県で不正利用されています」
「あなたは病院から2か月分の眠剤を購入している、これは薬事法違反になる」
「あなたの保険証で睡眠薬をもらった人物がいる」
「あなたの名義で秋田の医療機関から大量の睡眠導入剤が処方されている」
「あなたの保険証が沖縄のクリニックで使われ、2か月分の薬が処方されています」
このように、あなたの本名を知っていて、保険証が悪用されているかのような発言をされ、不安を煽ってきます。
詐欺の特徴
- 国際電話(+から始まる番号)や携帯番号(080や090)からの着信が多い
- 本名や住所を把握している場合が多く、本物と信じてしまいやすい
- 厚生労働省や警察を名乗り、「法に触れている・違法」などと脅してくる
- 出頭を求め、断るとLINEなどの通話アプリに誘導してくる
- 最終的にビデオ通話で「取り調べ」を装い、金銭を要求される
スプーフィング(番号なりすまし)にも注意
最近は「スプーフィング」と呼ばれる技術で、実在する省庁や警察署の電話番号に似た番号を表示させる詐欺も報告されています。これにより、着信画面を見ただけでは見破るのが困難になっています。
出てしまった場合の対処法
- 相手の言うことに返答せず、すぐに電話を切る
- 厚生労働省や警察の公式サイトにある本物の番号にかけ直し、事実確認を行う
- LINEなどのアプリを通じた「取り調べ」には絶対に応じない
- 少しでも不安を感じたら、消費者ホットライン188や最寄りの警察署に相談する
被害に遭わないための対策
- 見知らぬ番号、特に「+」で始まる国際電話には出ない
- 自宅の固定電話には留守番電話機能を設定する
- LINEでの通話・ビデオ通話に切り替えを求められたら即座にブロックする
- 「出頭してほしい」「中継する」と言われたら詐欺を疑う
まとめ
医療や保険証に関する話は非常に不安を煽られやすく、冷静さを欠いてしまうことも少なくありません。しかし、厚生労働省や警察が電話で個人情報を聞き出したり、LINEなどのビデオ通話で取り調べをすることは絶対にありません。
不審な電話には絶対に応じず、まずは一度冷静になって正規の窓口に確認を取ることが、被害を防ぐ第一歩です。
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