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はじめに
2025年5月現在、SNSやネット掲示板などで
「知らない国際電話の番号(+29)からかかってきた」
「電話に出たら、警察を名乗る怪しい内容だった」
という報告が相次いでいます。これらの電話は、詐欺グループによるスプーフィング(番号偽装)を用いた特殊詐欺の可能性が高いとされています。
+29から始まる国番号とは?
国番号(国際電話識別番号)は、各国や地域に国際電気通信連合(ITU)によって割り当てられています。
+290~+299の割り当て状況は以下の通りです:
国番号 | 割り当て先 |
---|---|
+290 | セントヘレナ(イギリス領) |
+291 | エリトリア |
+292 | 未割り当て |
+293 | 未割り当て |
+294 | 未割り当て |
+295 | 未割り当て(詐欺利用が多発) |
+296 | 未割り当て |
+297 | アルバ(オランダ王国構成国) |
+298 | フェロー諸島(デンマーク領) |
+299 | グリーンランド(デンマーク領) |
この中で、+292~+296は未割り当てであり、本来使われていないはずの国番号です。にもかかわらず、+295などから電話がかかってくる場合は、番号を偽装した詐欺電話の可能性が極めて高いといえます。
スプーフィングとは?
スプーフィング(番号偽装)とは、実際の発信元とは異なる電話番号を相手に表示させる手法です。詐欺グループはこれを使って、存在しない国番号や実在の企業・省庁名に見せかけて、信頼を得ようとします。
受信側には「+295〜」といった番号が表示されますが、実際には全く別の国やネット回線からの発信であることが多いです。
よくある詐欺の手口
最近報告されている手口には、以下のようなものがあります:
- 「〇〇さんで間違いないですか?」(本名を知っているケースも)
- 「□□県警の刑事課のものです」
- 「△△県の詐欺グループの拠点から、あなた名義のキャッシュカードが見つかりました」
- 「あなたの口座が犯罪に使われています」
- 「あなたの保険証が悪用されている」
などと伝え、不安を煽って個人情報を聞き出したり、金銭を要求するのが典型的なパターンです。
実際に使われた疑わしい番号の例
以下は、実際にSNSや通報サイトなどで報告されている、+295から始まる詐欺の可能性が高い番号の一例です。
- +2950270643
- +2950374219
- +2950456950
- +2950615812
- +2950932186
- +2952149501
- +2954464683
- +2955420110
- +2955790110
- +2956510110
- +2958550110
- +2958997657
- +2959851733
上記の番号からの着信には、絶対に出ないようにしましょう。出てしまった場合でも、指示には従わず、すぐに通話を切ることが大切です。
対策とまとめ
- 見知らぬ国際電話には出ない
- 不審な内容なら即切断し、無視する
- スマホの設定で国際電話の着信を制限することも検討
- 通報先:警察庁のサイバー犯罪対策窓口や迷惑電話相談センター
おわりに
国際電話を悪用した詐欺は今後も巧妙化が予想されます。
「+295からの電話=詐欺の疑いあり」
という認識を広めることで、被害の未然防止に繋がります。ご家族や高齢の方にもぜひ注意を呼びかけてください。
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