ロッテではなく、ロッチのビックリマンシールとは?その歴史や見分け方・価格高騰の背景を徹底解説

1. はじめに:ロッチのビックリマンシールとは?

1980年代に爆発的な人気を誇った「ビックリマンシール」。その中で、今でも語り継がれる「ロッチのビックリマンシール」は、ロッテではなく、「ロッチ」という偽ブランドが販売した類似商品です。

当時の子供たちにとっては「ニセモノ」として有名で、手に入れるとがっかりする存在だったロッチシール。しかし、最近では「ビックリマンの歴史を語る上で欠かせない存在」として注目され、コレクター市場で価格が高騰しています。

本記事では、ロッチのビックリマンシールの歴史、当時の子供たちの反応、ロッテ版との違い、そして現在の価格高騰の背景について詳しく解説します。


2. ロッチのビックリマンシールの歴史・概要

(1) ロッチのビックリマンシールの誕生

1980年代後半、ビックリマンチョコ(ロッテ)の爆発的ヒットに便乗し、類似商品ロッチの「ビックリマンシール」が登場した。
「ロッチ」は、正式なメーカーではなく、ロッテのパクリブランドとして知られていて、埼玉県にあった「コスモス」という埼玉県にある会社が製造していた。
シールのデザインがビックリマンにそっくりだったため、ロッテのビックリマンと間違えて購入する子供が続出

(2) ロッチシールの特徴と違法販売

ロッチ版のビックリマンシールは、天使・悪魔・お守りなど、基本的なデザインがロッテ版に酷似
しかし、キャラクター名・イラストの完成度・色使いがロッテ版と比べると粗雑なものが多かった。
販売方法は、カプセルトイ(ガチャガチャ、ガシャポン)で1回100円(5枚入り)だったとされます。
ロッチのビックリマンは、正式な版権を得ていない「偽物」だったため、後にロッテが法的措置を取った

(3) どこで売られていたのか?

  • ロッチのビックリマンは、駄菓子屋などの小売店の店先にあったカプセルトイ(ガチャガチャ、ガシャポン)で販売されることが多かった。価格は1回100円で5枚入りだったとされる。
    一部の店では、ロッテの正規品「ビックリマン」と並べて売られていたため、知らずに間違えて買ってしまう子供が続出。また子供の間で、ロッチ版と知らずに交換してトラブルとなる事例も続出し、社会問題となった。

3. 当時の子供たちの様子

(1) ロッチのシールを引いてしまった時のショック

本物のビックリマンシールだと思って交換したら、ロッチシール(ニセモノ、パチモン)だった時のガッカリ感は大きく、それをきっかけに喧嘩になってしまう子供も多かった。
そのため所によっては、友達同士でシールを交換する際は、「ロッチ版は交換不可」などの暗黙のルールが存在した。

(2) ビックリマンブームの影響で広がった「ニセモノ文化」

1980年代のビックリマンブームでは、「シール目当てでお菓子を捨てる問題」や「ニセモノ市場の拡大」が社会問題化した。
この当時は今ほど著作権侵害に関する認識は高くなかったため、、ロッチのビックリマン以外にも、「チョロQ」「キン肉マン消しゴム(キン消し)」などの類似品が多数登場した。

(3) ある意味「伝説的存在」となったロッチシール

当時の子供たちからすれば「最悪のハズレ(偽物・パチモン)」として有名だったロッチ版ビックリマンシールだが、今では「珍品」として再評価され、人気が高まっている。
「ネタとして面白い」「ある意味レア」という理由から、ロッチシールを集めるコレクターも増えている。


4. ロッチ版とロッテ版の見分け方

(1) 「ロッチ」のロゴが記載されている

ロッチシールは、シール裏面の上部左側に「ロッチ」表記がある。または「無印(表示がない)」
正規品は、「ロッテ」表記。

↓下は、ロッチ版


(2) キャラクターのデザインが粗雑

  • ロッチ版はキャラクターの線が太く、塗りも雑な印象
  • 背景のキラキラ感やホログラム加工も、ロッテ版と比べると安っぽい

(3) シール裏面のフォント・説明文が異なる

  • ロッテ版のビックリマンは、裏面の説明文や能力表記がしっかりデザインされている
  • ロッチ版は、フォントが不自然だったり、印刷が悪いものがる。

5. レトロブームによるロッチのビックリマンシールの価格高騰

(1) レトロ玩具ブームの影響

近年、1980~90年代の懐かしい商品が再評価されるレトロブームが起きており、「あの頃の思い出をもう一度手に入れたい」という大人が増えており、この影響でレトロ家電・レトロ食器などの需要が伸びている。
玩具類も同様で、ビックリマンシールのコレクションも活発化し、「ロッチ版」も「ネタ的なレアアイテム」枠として注目を集めるようになった。

(2) 実際の価格高騰例

  • 当時10円~30円で販売されていたロッチのビックリマンシールが、現在では数千円~数万円で取引されることもある。
  • 特に汚れや剥がれなどが無い保存状態の良いもの(美品)は、プレミア価格がつきやすい。
  • メルカリなどのフリマアプリやネットオークション(ヤフオク)では、「ロッチ版ビックリマン」のセットが高額で多数出品されている。

(3) 今後の市場予測

  • 「ロッチ版のビックリマンは数が少なく、市場に出回る機会が減るほど価値が上昇する可能性が高い。」
  • コレクターの間で「ネタとしての価値」が認められれば、さらに価格が上がる可能性も。

6. まとめ:ロッチのビックリマンシールは「幻のレアアイテム」へ

ロッチのビックリマンシールは、ビックリマンブームの裏で生まれた「偽ブランド」の代表格です。
当時はバッタ品「ハズレ」扱いだったが、現在ではレトロブームによりコレクターズアイテムとして注目されるアイテムに
ロッテ版との違い・見分け方を知り、本物のロッチシールを手に入れるのも一つの楽しみ方。
今後さらに価値が上がる可能性があり(もちろん下がる可能性もある)、まさに「昭和という時代が生んだ伝説のニセモノ」として歴史に残る存在です。

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